若頭に溺愛されています【るぅと】

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るぅとside

くぅんと甘えた声を出して、たぴちゃんがAにすり寄る

Aは、ぱああっと顔を明るくした

『可愛いなぁ〜！』

『んーっ！くすぐったいよぉ』

番犬の前に正座して、

きゃっきゃとじゃれるA

そんな可愛い顔、たぴちゃん達は良いとして

さとみくんの前でしないでよ

するとつーちゃんが、Aの膝に乗ってきて、彼女の胸に両手を置き、頬にキスする

普通は可愛いって思うかもしれない

だけどなぜか犬にまでモヤモヤしてしまっている自分が居る

僕のそーゆーとこ

なんだかヤになっちゃう

『ひゃ、んんっ、ちゅーしてくれたの』

『お返しっ』

そう言うと彼女は、つーちゃんのおでこにキスする

僕は生まれて初めて、つーちゃんになりたいと思った



『るぅとさん！』

『るぅとさーん？あれ？るぅとさん？』

「…え？あ、ごめん」

『なんか上の空だよ？大丈夫？お仕事してたから疲れてる？』

眉を下げて、僕の頭をよしよしする

「ん…大丈夫。ちょっと…」

『ちょっと？』

「つーちゃんが羨ましくなっただけ…」

恥ずかしくってだんだん声が小さくなっていく

彼女は、ニヤニヤ笑いながらこっちを見つめる

「…見るな」

『るぅとさぁ〜ん？まさかワンちゃんにも嫉妬してるの？』

「…してない」

『でもさっき…』

「してないと言ったらしてないっ！」

僕はむきになって、嫉妬してることを隠した

『へぇ〜』

彼女は何か企んだような笑みを浮かべる

そして、『つーちゃんにもちゅーしてあげたから、たぴちゃんにもしてあげるねぇ』

と言って、たぴちゃんのモフモフな体を持ち上げ

頬にキスした

『んぅ？なーに？モカちゃんも？いいよ〜』

なんて言いながら、番犬達にちゅーしまくる彼女

はぁ、もう。

Aがちゅーしそうなタイミングを見計らって、彼女の顎を持ち、僕に向ける

そして、リップ音を響かせながらキスする

『はぁっ、んぅっ』

ビックリしたのか、可愛い声を出す彼女

「…へへっ、Aがあまりにも意地悪しようとするから唇奪っちゃった」

僕はにいっと歯を見せて笑う

すると彼女の顔が赤くなる

「僕に意地悪するなんて100年早いんだよ」

『…じゃあ100年たったら意地悪できるの？』

「えぇw100年も生きられないよぉ」

『違いますっ！天国で、です！だって天国でも一緒にいるでしょ？』

当たり前のような顔して言う彼女

胸がきゅんとなる

もう、これだから



あざとい女は嫌いなんだよ

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