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ー23ー ページ24

るぅとside


『でねっ、あかねさんジェルさんの事大好きなんですよ』

就寝前、布団に寝転がりながらお喋りする

彼女の口からでるのは、あかねちゃんとジェルくんの話しばかり

この生活がよっぽど幸せなのか、彼女はにこにこ笑って話す

「A、もう寝よっか。いい時間だよ」

『はい。おやすみなさい』

「おやすみ」

彼女は僕のほっぺにキスすると、布団に潜り込んだ

自分からしてきて恥ずかしがってるの?

「かわいい…」

彼女を後ろから抱きしめる

びくりと肩を揺らしたけど、僕の腕をきゅっと握って眠りに落ちた



朝、目が覚めると彼女が隣に居なかった

抱き締めていた彼女のお腹は、ピカチュウのぬいぐるみに変わっていて

「A…?」

むくりと起きると、彼女が部屋の庭で誰かと電話していた

『…はい』

だれだろう…?

『…嫌です』

「だれと話してるの?」

『わぁっ!る、るぅとさん!』

彼女に思い切り抱きつくと、びくっとした

『…母親ですよ』

「母親って…」

彼女はスピーカーにした

「結婚したなら親に言うのが普通でしょ!?」

あぁ、例の。

彼女は深いため息をついた

『捨てたくせによく言う』

強気に話しているように見える彼女

だけど本当は僕の袖をきゅって掴んでいる

怖いんだろう、逃げたからと言っても相手は親だ

僕達はまだ婚姻届も出してないし、僕がこういう仕事をしているとも言ってない

「…Aさんと婚約させていただいてる、黄瀬るぅとと申します」

こんな不安そうな彼女が隣に居たら、何もしない訳にいかないじゃん…

Aのお母さんは、驚いたような声を上げる

「ちょうど良かった。Aを返してもらいたいの」

返してほしいって…

「Aさんは物じゃないです。ちゃんと意思があります」

『っそうだよ。やっと幸せになれるって思ったのに。絶対帰らないから!』

言い終わった後、さっと僕の後ろに隠れた

携帯越しなのにね

僕は彼女の頭をそっと撫でる

「…分かった。じゃあ1日だけ貸してもらえない?私の店で1日だけでもいいから働いてほしいの」

1日だけ…

「どんな店ですか、」

「そんなに警戒しないで、あなたも来ればいいじゃない」

んまぁ、僕も行けるなら…

なにかあれば、彼女を守れるだろう。

彼女をちらりとみると、不安そうに瞳が揺れている

その顔、ずるいなぁ。

『るぅとさんっ…』

「…分かりました。僕も行きます」

その後の彼女の輝いた顔は忘れられない


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ちさの(プロフ) - 急にすいません!前作のさとみくんところんくんの作品のパスワードを教えて頂けると幸いです!数年前に主の作品閲覧してとても素敵で読み返したくて連絡しました!お返事あるとうれしいです! (2月4日 13時) (レス) id: 41329be7f2 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 関係ないことすみません。ころん君作品の「うちの秘書(彼女)が愛おしい」のパスワードを教えて頂けると幸いです。すみません (10月28日 20時) (レス) id: bc3ef18ba1 (このIDを非表示/違反報告)
みれー(プロフ) - 何故かすごい場違いに遠井ちゃんのドレス姿想像して悶えてた私とは。 (2021年4月7日 1時) (レス) id: 1a09ad4f7d (このIDを非表示/違反報告)
くらげ@低浮上(プロフ) - 突然コメントすいません(汗)3週目です!るぅとくんも良いけどころんくん版も見てみたくなる。。。( (2020年9月5日 9時) (レス) id: 3b0784c8a4 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 遠井さんとあおいちゃん幸せそうww羨ましいww (2020年8月16日 11時) (レス) id: a29804fdb2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺろん | 作成日時:2020年3月27日 20時

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