【mondo】1でなしの6でなし

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｢なに｣




｢私が好きなら好きと言って…下さい｣




mondoのことなんか見れなかった
私がほんの少しだけ目線をあげれば鼻が触れるほど近くにあるであろうそれを、私は意気地無しにもmondoの手を見ているだけ




自信なんてないよ。
でも可能性なら十二分にあるでしょ？




｢こっち向け｣




あの時と同じ

片手で乱暴に私の顔を持ち上げる
かち合う瞳に私は唇をかみ締めた





｢目、逸らすなよ。俺からの1番いいプレゼントだろ｣






私はこの言葉をきっと一生大事に持っていくんだろう
たった数文字のそれを、第一言語でもない言葉で言われたそれを


あぁ……私の世界なんて半径10メートルにも満たない
手を伸ばせばそこに触れられるもの達だけが私の興味を引いている





｢私も｣




｢おい、言えよ。俺にだけ言わせやがって｣




｢mondoのそれは今までの利子だよ｣



｢あぁ？｣



さすがに私のほっぺがか可哀想なのでmondoの腕を押し下げた

女の子みたいに真っ白の手は指が真っ直ぐに伸びていて私はそれをひと撫でする





｢“mondoを誰よりも慕ってるよ”｣




｢……俺日本語わかんねぇ。もう一回
日本語は“愛してる”じゃないのかよ｣




｢それはmondoも知ってると思って癪に障るから｣




｢おい、立て｣


｢キミが邪魔で立てませんが｣




mondoから足を引っこ抜いて言われた通り立ち上がると、mondoも立った

一体何をするというのだ




｢───ホテルと俺の家、今すぐ選べ｣



｢男ってほんんんんっとバカ｣

おしまい→←■

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