【selly】道を間違えずに進めたら良かったのに。[完結]

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ど、緊張。


何この状況。どうしたらこんな事になるの




充電中の携帯の真横に正座をして、パソコンをいじり始めたチームメイトさんと、携帯を見始めた助けてくれた人を交互に見て再び自分の手を見下ろす





こんなはずでは……





｢何してるの、Aさん｣


｢何も…してないです｣


｢その……座る…方法？なにそれ、おかしぃけど｣


｢正座です。日本の座り方｣



｢足、痛く…すぅ…あ、なに。｣




｢足痛くなるかですか？
痛く……なりますね、これ｣


｢じゃなんでやるの｣





へぇ？と困惑の助けてくれた人に私はなんと説明すればいいか分からない


かしこまってるというか緊張の表れ故の座り方というか

だって人様の家にいきなりあぐらとかかけないでしょ
ソファーに腰掛けられないでしょ







｢“mondo〜、椅子貸して上げて”｣



｢“いいけど。そっちの方が楽なんじゃないの？”｣



｢“足痛くなるって”｣


｢“じゃなんでその座り方してんの”｣


｢“オレが知るわけないだろ”｣





韓国語が行き交うのを黙って見ていると、助けてくれた人と目が合った
そして指でちょいちょいと私を呼ぶ




｢座るの使っていいって｣



｢わざわざ聞いてくれたんですか？ありがとうございます｣




本当に優しい……
足が痺れてもしんどいだけなのでここはお言葉に甘えよう
せっかく聞いてくれたんだし




私は床に手を着いて立ち上がる
そして……そのまま壁に肩をぶつけて固まった




｢ひぃ……｣


｢なにしてんの｣


｢痺れました｣


｢なに、しびれた｣



確実に一歩も進めないこの痺れに顔を引き攣らせて、あははと軽い笑いを零す




｢え、大丈夫の？｣



｢はい、問題ないです。すぐ治ります｣




彼は心配そうに携帯を置いて私の方に寄るけど、どうしたらいいのか分からずえぇ…。と声を漏らすだけだ




｢本当に大丈夫ですよ。足が痺れた……えっと痛いだけですから｣



｢痛いのよくないんじゃないの？歩けるの？｣



｢はい、あるけ───ひぃぃっ｣




急激な痺れが全身に走って、言葉になってない悲鳴と動かせない下半身を庇って悶えた




｢あ、ごめん｣




どうやら足が痛いと言った私を心配してか、完全に感覚がいかれてる私の足に触れてきたらしい



な、なんという



｢だ、だ、うぅ…大丈夫｣




｢本当に大丈夫なの？｣



｢治るから、触らないで…下さい｣





ごめんっともう一度言うと私から一歩遠のいた

苦笑いをしつつも大丈夫です。と繰り返す





｢いやぁ、本当ごめん｣

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