婚約者を幸せにしたい。【まふまふ】

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｢A様、準備が整いました｣



｢ありがとう｣






まだ紅茶1杯しか飲んでいないのに、どうやら荷解きが終わったようだ


因みにいうと、これは驚異的速さだからね？

だってほぼ一年分の荷物を軽く設置し終えたって報告だからね


いくらベットやらテーブルの大きな家具が既に搬入し終えてるからって、早すぎると思う






仕事人の2人に先導されるようにして、私は寮の階段を上がった



平民では下の階の方が家賃が高かったけど、ここじゃ上に行くほどお偉い人が生活している




故に3階建てのこの寮での私の部屋は、もちろん3階だ
えっちらおっちらせずに、スカートをつまんで優雅に登るのは結構疲れる






｢どうぞ｣





おおぉ……
案外城の私の部屋と変わらない


もちろん広さ的にいえば狭いけど、家具の基調が同じだ




テーブルも机もベットも……あまり変わってる点はない
安心感。





｢問題はございませんでしょうか？｣



｢えぇ、大丈夫。十分だよ｣



｢私共は基本、一つ下の階で寝起きしております。朝はかならずお向かいにあがりますので、この部屋から出ないようにお願いします｣



｢分かってますよ｣





高そうな絨毯を踏んで歩き、テーブルへ向かう
綺麗に添えられた花たちが女の子らしい




｢お食事の件なのですけど、この寮の共用場である1階に大食堂があるのですが
そちらで食べるか、今まで通りこのお部屋で食べるかどちらになさいます？｣




｢もちろん！大食堂！｣



｢かしこまりました｣






もう一人で食べるのは飽き飽きなのだ

というか、ミラとアイラは食べずに私の世話をしている中、一人で食べるのが心苦しいというか
だったらみんなで食べたい

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