他の誰かより悲しい恋をしただけ

悪巧み ページ21

放課後になって私は帰る支度をしていた。








春奈ちゃんと帰りたいと思った私は隣のクラスを覗いた。









でも、春奈ちゃんの姿も望君の姿も無かった。









帰っちゃったかな？









諦めようと思ったけど、
そのクラスの数人の女子の会話が聞こえて立ち止まった。









女1「春奈ちゃん、大丈夫かなー？」







女2「絶対やばいよな」









女3「あの大瀬良さんに引っ付いてる2人からの呼び出しとか絶対怪しいに決まってるやん」









女1「それな笑

大瀬良さん、小瀧君のこと好きって言った噂やし」









女2「大瀬良さんが命令したんちゃう？笑」









私は思わずその女子達の輪に入った。









「その話、詳しく聞かせてくれへん？」


























私は学校中を探し回った。








でもどこにも見当たらなかった。














あ、もしかしたら！








私は体育館に向かった。









倉庫の前まで来た時に声が聞こえた。







絵「ねぇあんたキモいんやけど笑

泣いたら辞めてくれるとでも思ったん？笑」









彩「Aに望君を譲ってくれへんかなー？

そうしないとこの髪切っちゃうよ？」









春「いややぁ…ｸﾞｽｯ」









危ないっ！！









私はバンっと扉を開けた。









2人は少し驚いた後、
私だと知って微笑んだ。









絵「A！ちょうどええ所に来てくれた！


今からこいつの髪の毛切ったんねん！」









「なにしてんねんっ！！」









私は2人をビンタした。









2人は目を丸くして驚いている。









「誰もこんな事言ってへん！！


私が喜ぶと思ったら大間違いやねんけど！！








春奈ちゃん！怪我は無い？大丈夫？？」









春「Aちゃんっｸﾞｽｯ

怖かったぁ…ｸﾞｽｯ」









その時、望君と重岡、流星が慌てて入って来た。









望「春奈っ！！大丈夫かっ？！」









望君は春奈ちゃんに駆け寄った。









騒ぎに他の生徒達も集まる。








女「さすがにやり過ぎやろ」







男「女子って怖〜」









避難の目で見られる。









重「お前ほんま最低やな」









立ち尽くす事しか出来ない私は涙が溢れた。







流「A…」








流星の手を払った






「重岡の言う通りやったわ…


可哀想な人間なのはやっぱり私みたい」









私は倉庫から飛び出した。

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