ヒロインは私じゃない！！

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「知ってんの？」















西「だってさぁ、木下、あの7人が好きって噂やで？」













「私も好きやで？



でも、それと何の関係があんの？」














西「ちゃうねん！Aの言うてる好きと、


木下の好きはちゃうねん！」















「えっ？！もしかしてっ！恋愛感情的に好きってこと？」














西「そういうこと！！



でも、木下は7人の中の誰が好きなんかは分からへんねん。





でもな、皆その7人がAにばっかり相手するから、元気が無いってこと！」















ほんじゃあ、私のせいやん…！



愛美に謝らないとっ…でも、どうやって謝る？








『私ばっかり7人に相手されてごめんね！』って言うん？！







それは最低過ぎるしウザイ！









『ごめんね！愛美に7人を譲るよ！』って言うん？！








それもムカつくやろうしっ…！！














全然っ分からへんっ！！
















「…でも。」















西「でも？ どうしたん？」















「愛美の気持ち分かる…。」















西「え？」














「私もさ…同じ気持ち体験したから。」













西「どういうこと？」















「昔の話やけどね…笑」















西「聞かせてくれへん？」















「今でも、たまにそういう気持ちになる事があるけど…昔はもっと嫌な気持ちでいっぱいやった。






小さな頃から7人はイケメンで、愛美は美人やってん。






それに比べて…私は、可愛さのカケラなんて無かった…。







8人といるのが嫌やった時期もあってん…。







皆、優しいからさ…こんな私の傍にいつもいてくれてた。






でも…7人は愛美にばっかり相手してたの気付いてた。






愛美って、ほんまにthe・女の子って感じやったから、7人がいつも面倒見てて





愛美が「これ出来ない！」とか言うてたら
「俺らがやってあげる！」って。







私、甘えるとか出来へんかったからさ…

いつも、少し8人とは心に距離があってん。







だから…まさか流星に告白されるなんて思ってへんかったし、

私がヒロインになるわけがないって、ずっと思ってたから…。」















西「そうやったんや…。」














「いつも羨ましかってん。


皆に愛されてる愛美が。




だから、愛美が私と同じ気持ちになってるなんて知らんかった。」









西「…そっか。」

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