32＊Orange ページ32
第一印象は綺麗な人。同期の中でも可愛い子という話題があれば絶対に名前の上がる人やった。そんな人と営業に配属され、一緒に過ごす時間が多くなり、仕事に対しても真面目で優しいAに惹かれないわけがなかった。
ほんで社内ではいい感じだ、なんて噂が立って気を大きくして油断してたんやと思う。Aの横におるんは俺やろ、なんて。
そんな時に小瀧が現れて、めっちゃ焦ったっけ。飲みニケーションや、なんて誘われた3人での飲み会でAがトイレに行ったタイミングでなんとなく、話を聞いてみた。酔っててどこまでが本心かはしらんけど、恋愛的な好意はないと言われた。
Aってモテるよなあ、なんて焦って2人で出かけた時にはもう遅かったんかな。男モンの店を見ながら藤井くんに似合いそう、なんてボソッと呟いてるのが聞こえて。悔しくて。聞こえへんフリをして店の中を見るか尋ねる俺はズルいよな。一言プレゼントしたらええやん、って言えばええだけやのに。
海に誘って告白しようとすれば、海風に負けた「すき」の2文字。もう一度言う勇気が俺にはなくて。仲良くしてな？って伝えたら大切な同期やし！って言われて。ダッサ。ちゃんと行動してたら変わってた？なんて思えば悲しい顔になってしまった。夕陽に向かって競走！とか言われてさ？2人でアホみたいに走りまわってクタクタになって。
…こんとき、もしAに彼氏ができたら祝ってあげなあかんなあ、と覚悟を決めたっけ。まあその日は思いの外早く来てショックを受けて崇裕に飲みなって伝えたんやけど。
紫「…のんすけから聞いたで、照史、今日は飲め」
橙「ホンマに好きやってん」
紫「せやなあ」
橙「でもフジイくんの話するA、めっちゃ幸せそうやった」
ポツポツ、と話し出せば涙が溢れて止まらなくて。そんな俺の背中を叩きながら優しく話を聞いてくれる。
橙「たかひろ〜っ、う、うう、」
紫「…まあ、俺がおるやろ」
橙「や、崇裕はちょっと」
紫「な！なんてこと言うん？！」
一生懸命慰めてくれた崇裕に感謝してからの記憶がない。ただ人間の帰省本能ってすごいんやなあ、と二日酔いの頭で考えたことだけは伝えておくな？
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和花(プロフ) - 毎回更新楽しみにしてました！また、他の作品できましたら読みに来ますね♡ (2023年3月1日 10時) (
レス) @page33 id: a2603959e4 (このIDを非表示/違反報告)
千歳あめ - とても面白くてお気に入りになりました！ふわふわ流星くんかわいい！(◍•ᴗ•◍) (2023年2月28日 23時) (レス) @page33 id: a0f783b703 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：(笑) | 作成日時：2023年1月17日 12時
