Codependence...【灰谷蘭】 (ページ4)

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　竜胆がいないときはいっつもAと居た。クラスも同じだから昼飯を食う時も同じ。Aが出掛けるていうならついてく。食べるものも飲むものも同じ。まだ竜胆のほうがマシなくらい。Aとはほとんど共有してきた。

　Aは俺から離れられない、漠然とそう考えていた。

　どうやらA気付いてないらしい。本当に単純で馬鹿だ。好きでもない男と付き合って。

　しっかり、ゆっくり教えてやらねぇとな。

　俺って優しいなあ。

《もしもし？兄ちゃん？》
「竜胆まだ帰んねーの？」
《明日日直で時間かかるから先にAと帰って、て昨日兄ちゃんに言ったじゃん》
「知らね。竜胆の教室行くわ」

　Aの“彼氏”らしいヤツと肩が当たって、簡単によろけたのを適当に見捨て、つくづくAは見る目ねぇバカだな、と思う。

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「Aは？」
「彼氏くんと帰ってったわ」
「へー、兄ちゃん暇になんね」

　確かに言われてみればそうだな。家行っても拒否られそ。まぁ、いっか。

「兄ちゃんは竜胆がいれば暇じゃねーよ？」
「ふーん」

　窓の外の手を繋いで帰るAを頬杖をついて、横目に見ながら竜胆の頭をわしゃわしゃと手慰みに撫でた。

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