strange47 ページ18
桐山「逃げてっ!」
桐山くんは藤井に
胸ぐらを掴み押し倒されながら私にそう言う。
重岡「早よ乗りっ!」
一方運転席の窓から顔を覗かすシゲちゃんも
危険を察知したのか車に乗り込むよう促した。
「桐山くんっ、ごめんねっ」
桐山「ええからはやく!…ゔっ!…」
藤井に手を挙げられる桐山くんが
とてつもなく痛々しかったが
震える足でシゲちゃんの車に乗り込んだ。
藤井「お前逃げてんじゃねぇ!」
藤井の標的が私にかわり助手席の扉を蹴り飛ばす
拍子に扉が閉まって、シゲちゃんがエンジンをかけた。
藤井「くそっ!!…んまっ…覚えてろやっ!!」
.
.
重岡「まさかAだったとはなぁ〜」
シゲちゃんは間延びした声で
再会を懐かしむ。
「私も…びっくりだよ。」
幼馴染みの親友の一命をとりとめたんだものね。
重岡「すぐにオレってわかったか?」
「ううん、だって最後にあった時と
ぜんっぜん違うんだもの!」
ツヤのある黒髪と女の子みたいに白い肌は
今は微塵も感じさせないほど
シゲちゃんは変わっていた。
重岡「ははっ!そうやんなっ!」
でも笑った時に出来る左頬のエクボは
昔と変わらずそこにあった。
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作者名:おふとん | 作成日時:2016年4月3日 4時