君をさがしてた。～pastel days～ …3 (ページ28)

今日:1 hit、昨日:8 hit、合計:1,331,584 hit

-ver.sky blue- 14 ページ28

.

数分後…

伸之「参りました…」

啓司「期待はしてなかったよね、なんで俺出来るに掛けたんだろう」

結局、後半で大幅にペースダウンした伸之は281杯という微妙な記録を残して帰還した。

「私が給仕したのに…」

伸之「ごめんね、Aちゃん本当ごめん」

「敬浩くんに言いつけてやる」

伸之「やめて？俺、カジノ出れなくなっちゃう」

応援してたのに、と拗ねるAはやっと地に足が付いて顔の血行も正常に戻り始めていた。

観覧車の前で一通りのやり取りを終えてディレクターのカットの声がかかり、

スタッフ「本日の収録は以上になりまーす！」

「「「お疲れ様でーす」」」

気付けば日は傾き、時刻は18時過ぎ。
1日目の収録を終えた一同は澤部と別れて再びロケバスへと乗り込んだ。

スタッフ「ホテル直行していいですか？」

啓司「どっか寄れる時間あるんですか？」

スタッフ「食事は20時に用意してるんで、少しだけなら」

(早くホテルで休みたいな…)

マキ「…Aお疲れモードみたいだし、ホテル行こっか」

「え、あ、大丈夫です、！」

マキ「大丈夫な顔してないよ。今日はめっちゃはしゃいだしね、ご飯食べたら直ぐ寝な」

「すいません…(はしゃいだ…、)」

別にはしゃぎたくてはしゃいだ訳じゃない。

＊

玲於「Aさんだけ部屋10階なんだ」

「うん、海見える部屋って言ってた」

玲於「えーいいなぁ俺の部屋どうなんだろ」

「あ、アロハシャツ」

玲於「買えば？」

「いらない。」

ケンチ「玲於、A、あんまウロウロしないの」

「「はーい」」

那覇市内某ホテルにて。
エレベーターを待つ間、お土産屋さんの前で沖縄ならではのものを物色していた私と佐野くんは、ケンチさんに声をかけられて大人しく彼の元へと歩み寄る。
8月ということでホテル内にも観光客が多く、なるべく目立たないようにはしているが、

パシャッ

(あ、撮られた)

サングラス越しにシャッター音がした方に視線を向けると、慌ててスマホを隠す男の子の姿が。

(別に言ってくれれば写真くらい…)

隠し撮りされるくらいなら、ちゃんと撮らせてくださいとか言って欲しい。
そしたら別に、笑顔くらい作るのに。

.