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「しげっ！！」
バイト先のスーパーの駐車場。
自分の家から歩いて10分くらいのその場所に、見覚えのある赤いバイクとしげの姿。
俺の呼びかけに気付くと、軽く手を挙げて応えてくれる。
「急にごめん、大丈夫やった？」
「全然平気やで。うちの親、そういうの緩いねん」
俺の返答に「よかった」と小声で漏らす。
初めの頃からは想像もつかんくらい、今のしげは優しい。
いや、俺が彼のこと知らなすぎただけやけど。
「ほな行こか」
そう言って投げて渡された緑色のヘルメット。
「今から？どこ行くん？」
「ん？着いてからのお楽しみ」
バイクのエンジン音と共に、風を切って夜の街を走っていく。
乗りなれたバイクの後部座席。
初めはドキドキしてたこの距離感も、今はなんだか安心するようになった。
ちょっとだけ高いしげの体温を感じながら、ひたすらに流れゆく街並みを目で追う。
「まだー？」
「もうちょい！」
走ること20分。
気づいたら辺りは街頭ひとつない田舎道。
え、ほんまにどこ連れていく気なん？？
黙って乗り続けてたら、いよいよバイクは山道を登りだした。
人気のなさにさすがに怖くなって、しげの服をギュッと握りしめる。
後ろ振り向いたら絶対なんかおるって…！！
「し、しげ？ほんまにこっちで合ってる？」
俺の声、聞こえとるはずやのに、何にも返事してくれへんくて、余計に恐怖心が募っていく。
「なぁ！しげっ！聞こえとるなら返事して！」
そうやって必死になってしげの肩叩いてたら、しげがブルブル震えだした。
顔見えへんから、何が起きとるのか全然わからんねん。
ほんまに、しげまで壊れてしもうたん……？
「なんで返事してくれへんのッ…！？アホッ、バカっ、嫌やぁ、ｸﾞｽｯ…、俺、まだ死にたない〜！！」
俺、このまま山奥まで連れてかれて、お化けに殺されるんやって、怖くてたまらんくなって、大号泣。
「…ｸﾞｽﾝｯ、しげぇ……戻ってきてやぁ〜！！」
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ぱすた野郎(プロフ) - kikaさん» kikaさん、お返事遅くなってしまってごめんなさい！！いつもありがとうございます😭今回のお話、私の中で書きたい場面がありすぎて…。なかなか進展しないのが自分でももどかしいです笑 (2022年7月7日 22時) (
レス) id: 686eac80b9 (このIDを非表示/違反報告)
kika(プロフ) - 更新されるたびにテンション上がって見に来てます(*>ω<*)ここからどうやって緑くんは自分の気持ち気付いていくんでしょう(♥´꒳`*)(*´꒳`♥) (2022年6月28日 22時) (レス) @page38 id: 8a2ca7f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱすた野郎
| 作成日時：2022年5月5日 20時
