＊ ページ19
「ありがとうございました。バイクなんて初めてで、めちゃくちゃ楽しかったです…！」
バイト先のスーパーの駐車場で下ろしてもらって、お礼を伝える。
ちなみにここ、しげんちのすぐ近くやったらしい。
「…なぁ。何で話し方、元通りなん？」
ちょっとだけ不貞腐れたような態度で言い放つ。
やっぱ気にしてたんや。
「えっ、と…それは…」
「まぁ別に無理にとは言わんし。嫌ならちゃんと断って」
「ちゃいますっ！」
いきなり大きい声出したらビックリさせてしまった。
けど、そんな顔させたかった訳やないし、彼の誤解を解きたかったから。
「そうやないんですけど…なんか色々考えちゃって。
学校のみんなが尊敬するようなすごい人を、俺なんかがタメ口で話してええんかなとか、心の中ではしげって呼べるのに、口に出そうとすると上手くいかへんし…、しげはしげで、何も言うてこうへんかったから、社交辞令やったんかなとか」
「そんなん、気にせんでええやろ。俺がええって言ってんやから」
「そうなんやけど…
それに、なんかみんなの前で"しげ"って呼ぶん、恥ずかしいねんもん」
普段あまり絡みがないからこそ、急に距離詰めた呼び方したら、周りがどう騒ぐかとか考えてまう。
「気にしぃやな。
まぁ、確かにアイツら煩そうやしなぁ…」
「やから全然っ！嫌とかそういうんやないねん！むしろ仲良うなりたいっていうか…」
必死な俺を見てニカッと笑ったしげが、俺の頭にぽんっと手を乗せた。
「ほいだら、俺と二人の時くらいはそうしてや」
「な？」って顔覗き込まれて、一気に顔に熱が集まる。
え、なにっ、
今、胸がキュンって…
いやいやっ、このシチュエーションは誰でもこうなるって！！
俺の頭ん中もキャパオーバー寸前で、
キラキラスマイルが直視出来ひん。
「は、ぅ…うん。そうす、る」
キモイくらい吃ってまう。
男の俺でもこうなんやから、女の子とかイチコロやろ…
「ほな、バイト頑張ってな」
俺の反応に満足したんか、しげはもう一度だけ頭を軽く叩いてから、その真っ赤なバイクに跨る。
放心状態から抜け出せへん俺は、しげが去っていった後も、しばらくその場から動けんかった。
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ぱすた野郎(プロフ) - kikaさん» kikaさん、お返事遅くなってしまってごめんなさい！！いつもありがとうございます😭今回のお話、私の中で書きたい場面がありすぎて…。なかなか進展しないのが自分でももどかしいです笑 (2022年7月7日 22時) (
レス) id: 686eac80b9 (このIDを非表示/違反報告)
kika(プロフ) - 更新されるたびにテンション上がって見に来てます(*>ω<*)ここからどうやって緑くんは自分の気持ち気付いていくんでしょう(♥´꒳`*)(*´꒳`♥) (2022年6月28日 22時) (レス) @page38 id: 8a2ca7f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱすた野郎
| 作成日時：2022年5月5日 20時
