＊ ページ18
…結局来てしまった。
のんちゃん達とは何度か足を運んだことあるけど、一人で来るんは初めてで、めっちゃ緊張する。
もうかれこれ5分くらい扉の前で佇んどるわ。
……やっぱ無理や、やめとこ。
そう思って踵を返そうとした時、急に扉が開いた。
「うわっ……、って、し、げさん…」
「自分何してん？こんなとこで」
まさか、しげが居るなんて思ってなくて、口からなんも言葉が出てこうへん。
パクパクさせとる俺に、しげは「誰かに用？」って首傾げとる。
「えっと、用…は無いんですけど、暇、やったんで…誰かおるかな…って……」
「あぁ、淳太達ならもう帰ったで」
「そう、ですよね…すみません、急に。
お、俺ももう帰ります」
から回ってる自分が恥ずかしくなって早口でまくし立てる。
うぅ…、やっぱ来なけりゃよかった…
少しでも早くこの場を去りたくて、「失礼します！」って挨拶も早々に歩き出した途端、
「待ってや」
って、呼び止められる。
「方面一緒やろ。俺も帰るとこやし、送ってったるわ」
「送ってくって、そういう…」
思わず声に出てもうた。
やって、俺の目の前には真っ赤なバイク。
てっきり、一緒に帰る的な意味やと思ってた。
いや、一緒に帰ることに変わりないんやけどさ。
「メット、これでええ？」
目の前に差し出された緑色のヘルメット。
「俺、バイク乗るん初めてなんですけど、ほんまに大丈夫ですか？」
「んー、多分」
「多分って…」
「ごちゃごちゃ言ってんと、はよ乗りや」
「うっ…はい。し、失礼します…」
しげの肩を借りてそっと跨ったは良いものの、どうしたらええんか分からんくて、行き場を失う俺の手。
とりあえずって、そのまま肩掴んでたら
「そんなんじゃ振り落とされんで」
「ちょっ…！」
しげが俺の手をグッと引っ張って、自分の腰に巻き付けた。
え、こんな密着するん…？
「離したら落ちるからな。遠慮せんとしっかり掴まっとき」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 642人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱすた野郎(プロフ) - kikaさん» kikaさん、お返事遅くなってしまってごめんなさい！！いつもありがとうございます😭今回のお話、私の中で書きたい場面がありすぎて…。なかなか進展しないのが自分でももどかしいです笑 (2022年7月7日 22時) (
レス) id: 686eac80b9 (このIDを非表示/違反報告)
kika(プロフ) - 更新されるたびにテンション上がって見に来てます(*>ω<*)ここからどうやって緑くんは自分の気持ち気付いていくんでしょう(♥´꒳`*)(*´꒳`♥) (2022年6月28日 22時) (レス) @page38 id: 8a2ca7f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぱすた野郎
| 作成日時：2022年5月5日 20時
