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―――2年前―――



「っぐ…!」



「なんや、思ったより雑魚いやんこいつ!」

「さっきまで一丁前にイキッとったくせによぉ!」




高校に上がりたてのある日、道でたむろってた他校の生徒に目付けられて、人気のない公園に連れてこられた。


中学の頃からケンカに明け暮れてた俺からしたら、こんなヤツら屁でもないんやけど、生憎今日はすこぶる調子が悪かった。



「ぐはっ…!」


大勢に囲まれて、殴られ蹴られ。

俺、このまま死ぬんかな…

なんて朦朧とする意識の中、聞こえてきたんは…


「ちょっと!何してるんですか!」


うっすらと目を開けた先に見えたのは、買い物袋下げた、同い年くらいの女の子。


その目は真っ直ぐ、俺を取り囲む奴らを捉えとる。



「寄って集って1人を囲うなんて、卑怯です!」


「何や?文句あんのか?」



あかん、このままやとこの子まで危ない。


俺をボコってた中の一人がその子の方へと歩いていくのを、必死に手を伸ばして止めようとしたけど、届かへん。


「女が首突っ込んでくるんじゃねぇよ!」


容赦なく振るわれた拳。


見てられへんくて思わず顔を逸らしたけど、いつまで経っても殴られた音がせえへん。


そっと視線を戻すと、そこにはそいつの手首を掴んでひねりあげとる女の子。



「いだだだだ!!くそっ!いってぇ!!」




「調子乗んなガキが!!!」


その姿を見て、俺の周りにいたやつらが一斉に女の子に襲いかかった。



さすがにこの人数は無理やっ!!



「に、逃げろ!!」



思わず叫んだ俺に視線を寄越して、彼女は笑った。



そう、笑ったんや。






次の瞬間、彼女の周りの何人かが一気に吹っ飛ばされた。



…吹っ飛ばされた?


唖然とする俺を尻目に、大人数相手に引けを取らない華麗な動きで、次々と相手を倒していく。




………え、強ない?




気づいた時には、ほとんどが地べたに這いつくばっとった。




「これ以上なにかするって言うなら、こちらも容赦しませんよ」


彼女の強さに圧倒されたんか、「覚えてろよ!」なんてアニメや漫画でしか聞かないようなセリフを吐いて、そそくさと逃げ出す輩たち。

*→←Ep.0



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作品ジャンル:恋愛
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ぱすた野郎(プロフ) - kikaさん» kikaさん、お返事遅くなってしまってごめんなさい!!いつもありがとうございます😭今回のお話、私の中で書きたい場面がありすぎて…。なかなか進展しないのが自分でももどかしいです笑 (2022年7月7日 22時) (レス) id: 686eac80b9 (このIDを非表示/違反報告)
kika(プロフ) - 更新されるたびにテンション上がって見に来てます(*>ω<*)ここからどうやって緑くんは自分の気持ち気付いていくんでしょう(♥´꒳`*)(*´꒳`♥) (2022年6月28日 22時) (レス) @page38 id: 8a2ca7f8a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱすた野郎 | 作成日時:2022年5月5日 20時

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