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二人でやってきた駅前のカフェ。
昨日リサーチした通り、夕方のこの時間は比較的空いているようで、スムーズに店内に入れた。
「わっ!すごぉ!!どれも美味しそうやぁ!!」
メニュー表を見て、漫画みたいに目を輝かせる神ちゃんに思わず笑ってしまう。
「な、何笑っとん!」
「なんでもないで。で、頼むもん決まった?」
「んー、まだ。二択で悩んどんねん。」
「どれ?」と聞くと、「これとこれ。」とふたつを指さす。
「せやったら、両方頼めばええやん。俺と半分ずつ食べたら、どっちの味も楽しめるんちゃう?」
「え、ええのっ!?でも、しげも食べたいのあったんちゃうん?」
「俺は甘いもんならなんでもええねん!」
神ちゃんのテンションが一気に上がったのを見て、なんだかこっちまで嬉しくなる。
まぁ、俺、ほんまはあんまり甘いもの得意やないから、結局どれ食べても同じやし。
「んまぁ〜〜!!」
目の前で美味しそうにパフェを頬張る姿に思わず見とれてしまう。
こんな幸せそうな神ちゃんが見れるなんて。
ほんま、諦めず誘って良かった…。
「ん?どしたん??」
俺の視線に気づいて、もぐもぐとリスみたいに口いっぱいになりながら首を傾げるあざとさに、胸の奥がキュッとなる。
「あ、いや…、美味しそうに食べる神ちゃん、可愛ええなって思って。」
思ったことを正直に口に出すと、その瞬間、今まで幸せそうにしていた神ちゃんの顔から笑顔が消えた。
「神ちゃん…?」
「…しげも、俺の事そういう風に見るん?」
さっきまで忙しなく動かしていた手を止め、パフェを見つめながら言う。
「どういうことや?」
「……っ、なんでもない。」
言葉の真意が掴めなくて聞き返してみたけど、それ以上、この件に関して神ちゃんが口を開くことは無かった。
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ぱすた野郎(プロフ) - まろんさん» まろんさん、コメントありがとうございます…!私もトラウマとか過去になにか抱えてる系大好きなので、自然と自分の書く作品もそうなっちゃうんですよね…笑 次話からもっと濃厚なかみしげが始まりますので楽しみにしててください! (2021年12月9日 20時) (レス) id: cfe69c1cc8 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - はじめまして!前作から読ませてもらっています!!前作から私の好みと完全一致で大好きです!過去があったり、何かしらの理由で一人でいる緑くん×まっすぐな赤くんの構図大好きなんです!!!恋がそろそろ動き出すのでしょうか……楽しみに待っています!! (2021年12月9日 17時) (レス) id: e4caaf778f (このIDを非表示/違反報告)
ぱすた野郎(プロフ) - ナナイロさん» ナナイロさんっ!コメントありがとうございますぅう!!二人が早くくっついてイチャイチャできるよう、頑張っていきます!私もナナイロさんのお話楽しく読ませていただいてます!お互いに頑張りましょう(^^) (2021年12月6日 22時) (レス) @page28 id: cfe69c1cc8 (このIDを非表示/違反報告)
ナナイロ(プロフ) - ぱすたさん!はじめまして!!前作から読ませてもらってます!緑くんと赤くんの2人だけの空間や緑くんの味方でいてあげようとする赤くんがめっちゃ好きです!緑くんの過去も気になる、、!これからも更新待ってるので頑張ってください!! (2021年12月6日 0時) (レス) id: e8246d4427 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすた野郎(プロフ) - 7129さん» いつもコメントありがとうございます(T_T)そうですそうです!笑 曲聴いてたら何となく今回のしげのイメージが湧いてきて、思わず書いちゃいました笑 引き続き楽しんでいってください! (2021年11月17日 20時) (レス) id: cfe69c1cc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱすた野郎 | 作成日時:2021年11月4日 21時