薄荷キャンディー *4 ページ37
みんなで母校のラグビーの応援に行った時だった。大学1年生の冬のこと。
久しぶりに会ったもんだから、俺はそそくさとAの横に座った。
「ラグビーってよく分かんないんだよね・・・しかも寒いし・・・」
缶コーヒーを両手で包むように握りながら、Aがボソッと言った。応援に来たのは不本意らしい(苦笑)
「えー、マジで？ラグビー面白いよ？えーっと前8人がフォワードで、後ろ7人がバックスで・・・」
「いーよいーよ、どうせ分かんないから説明しなくても(笑)」
「ルール分かって見た方が楽しいじゃん！」
「分かんないとこは聞くよ。」
そんな感じで試合が始まって俺らが熱中しながら応援してても、Aは日向ぼっこしてるみたいな顔でフィールドを眺めてた。
前半が終わってハーフタイムに入ったところで、Aが横でカラカラと音を立てた。缶入りキャンディーを開封してるとこだった。
なんか、懐かしい光景。
「俺にもちょーだい。」
手を出すと
「ん。」
アメが一つ、ころんと掌に乗っかった。
「おい・・・何でいっつもハッカ味なの？！」
昔から。
遠足のオヤツやみんなで出かける時、Aは必ずこのキャンディーを持ってくる。数種類の味が入ってる、某ジブリ映画でも有名なあの缶入りキャンディー。
そしてそれを貰おうとすると、いつもハッカ味を渡してくる。
「だって、ハッカキャンディーだけ余るんだもん(笑)」
「たまには違う味くれよ！(苦笑)」
二人でモゴモゴしながらキャンディーを舐めてたその時、ふいに気付いた。まるで神の思し召しかのように。
────俺、Aが好きなんだな。
今気づいたその自分の気持ちに驚いたような、納得したような、そんな気持ちで横目でAを見た。
Aは真っ直ぐ、陽射しを受けているフィールドを見つめてた。
そっか。
俺、ずっとAのことが好きだったんだ。
気付いたばかりのその感情を、見つめる。
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羊羽(プロフ) - のりさん» 各々の脳内で素敵な展開をしてもらおうと…（超言い訳）え、なになに！どーなったの？！Sさんと彼女、どうなったの？！（笑） (2019年12月12日 13時) (
レス) id: 9e1708fadb (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - 丸投げされたww TVで憧れてるだけだったのが彼のご学友通して知り合っちゃって？でも実は彼は…けど彼は…それでも彼は…なのに彼は… ｷﾞｬｰｰｰ！( ；∀；)彼女知らないのよ！ すみません、取り乱しました。ありきたりな妄想です☆ (2019年12月11日 20時) (レス) id: 18c83a81d5 (このIDを非表示/違反報告)
羊羽(プロフ) - ebi信号さん» 架空の世界がリアルの世界とたまに交点持つとビビります（笑）妄想が過ぎる、ってこと…？ (2019年11月25日 22時) (レス) id: 9e1708fadb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羊羽
| 作成日時：2019年11月7日 9時
