検索窓
今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:37,902 hit

檸檬野郎 ページ15

「あァ〜〜こちら車掌室ゥ」



「誠に勝手ながらぁ? 唯今よりささやかな『物理学実験』を行いまぁす! 題目は『非慣性系における爆轟反応および官能評価』っ! 被験者はお乗りあわせの皆様! ご協力まァ〜〜〜〜〜ことに感謝! では早速ですがぁこれをお聞きくださぁ〜い」




そんなアナウンスが終わると同時に前車両から



ドオッ




と大きな音が聞こえる。




私の前でまた誰かが死ぬ___?





そう考えると体が震えだした。




息が上手く吸えない。





苦しい。




 敦「姉さん大丈夫。僕が姉さんを死なせたりしません。」




ぎゅっと敦くんに体を寄せて抱き締められた。






違うの敦くん。





私は死んでも構わない。




ただ目の前で誰も死んで欲しくない。




でも___









敦くんの腕の中は迚、温かくて心地良かった。





『有難う敦くん』




暫くすると息も安定してきた。





「皆様が月まで飛べる量の爆弾が先頭と最後尾に仕掛けられておりまァ〜す!」




待って。





良く聞いてみればこの声って………





「さてさて被験者代表敦くん! 君が首を差し出さないと乗客全員天国にいっちゃうぞ〜〜〜?」





『梶井……さんだ』





多分。厭、絶対にそうだ。




 敦「梶井……姉さん何か知っているんですか?」





『あーー私は何も? 風の噂で少し』





 敦「………そうですか」





危なかった………敦くんに私がポートマフィアに居た事がバレてしまうところだった。





 敦「ど どうしましょう!?」




と与謝野さんに問う敦くんに




与謝「一、大人しく捕まる
  ニ、疾駆する列車から乗客数十人と一緒に飛び降りて脱出」




三は連中をぶっ飛ばす。だった




与謝「さて敦 手分けして爆弾を解除するよアタシは前アンタは後部だ。」




 敦「もし敵がいたら?」






与謝「ぶっ殺せ!」





そう云い二人は二手に別れて行ってしまった。






………取り残された。





私も責めて何か役に立たないと!!




暫くすると乗客の人達が私の居る車両へとなだれ込んで来た。





この車両は中心。爆弾が無い今、最も一番安全な場所だから。






″今の貴方では弟も婚約者も守れない…それ以上に足を引っ張ってしまうかも知れませんよ?″




不意に条野さんに云われた事を思い出す。




私は絶対に敦くんや皆の足を引っ張らない。




この人達は誰一人も殺させない。と心に決めた。

暗殺少女→←買出し



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (55 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
122人がお気に入り
設定タグ:文スト , 中島敦 , 兄妹
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あやねっち - 立原の彼女っていう設定でびっくりです更新楽しみです。無理しないで下さいね (2020年4月12日 18時) (レス) id: a393e3772d (このIDを非表示/違反報告)
あ。(プロフ) - SANASA.さん» ありがとうございます! (2019年12月6日 22時) (レス) id: 0badc6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
SANASA. - 面白かったです!これからも頑張って下さい! (2019年12月6日 16時) (レス) id: 1d56757537 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:赤井林檎 | 作成日時:2019年12月5日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。