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「松田さん…ええ、覚えていますよ」
二人が萩原の墓地に着くと、住職であろう人に話を聞くことが出来た。
やはり松田はあの日、萩原の墓参りに来ていた。
そしてーーー・・
「確か、同期の方と…そうそう、妹さんも一緒に」
「え?妹?」
「ええ。小さい可愛らしい女性の方です」
どうやら住職はAのことを覚えていたらしい。
三年前といえば、Aも高木も警察学校に在学中の出来事だ。
当時から可愛らしかったAの風貌は、住職に印象を残すほどだったようだ。
「しかしどういったわけか最近はめっきりいらっしゃる方が少なくなり…最近はご家族の方と、同期の方がお一人だけで…寂しい限りです」
「一人?その方の名前は分かりますか?」
同期が来なくなったのは松田と伊達が共に亡くなったからだろう。
あとの一人は分からないが、残る一人の名前を住職は覚えていた。
「そうそう、確か降谷さん…と仰いました」
「降谷?」
二人には降谷という名前には心当たりがなかった。
しかしどうやらAと降谷という同期は面識がありそうだ。
「帰ったらやはりAから話を聞かなければならないようね…」
「そうですね…」
佐藤は自分でも熱くなっているのは分かっていた。
でも衝動が抑えられないのだ。
慌てて警視庁に帰ると、Aは早退していた。
「えぇ?帰った?」
「はい。やはり心労がかなりたたったみたいで…目暮警部が今日は早退させました」
「それは仕方ないわね」
佐藤らはAから話を聞くのをいまは一旦保留にし、
まずは警察のデータベースで名前を調べてみることにした。
千葉が“フルヤレイ“と打ち込むと、そこには該当なしの表示がなされた。
「該当なし…?そんなまさか…」
「卒業しているなら名前が出てこないのはあり得ないですよ」
警察学校を出ているなら、普通はどこかしらにデータが残るはずだ。
それなのに何も出てこないのはオカシイ。
不思議に思っていたところで、佐藤と高木は思いもよらない人物から呼び出しを受ける。
「佐藤警部補、高木巡査部長、少しよろしいですか」
警視庁捜査一課の出入り口に立っていたのは、
公安部に所属している、風見祐也であった。

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chi(プロフ) - レス嬉しいですありがとうございます!あむぴあむぴって言われてますもんね〜降谷推しとしては今回の映画予告の、「安室じゃない。公安警察降谷零だ」ってやばくなかったですか?吐きそうでした(T^T)笑 (2022年7月3日 0時) (レス) id: cfaaada18f (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - chiさん» 同志〜!心の友〜!笑笑 世間では安室透のほうが人気なんですかね?それでも降谷さん大好きな同志に会えて嬉しいです!笑 (2022年7月2日 10時) (レス) id: 7dd674bdfd (このIDを非表示/違反報告)
chi(プロフ) - 普段あまり感想はかかないのですが、安室透ではなく降谷零が好きということに共感しすぎてコメントしました(笑)めちゃくちゃわかります!!続き読んできます! (2022年6月30日 0時) (レス) @page50 id: 13f8ebbf1e (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - ぱんぴーさん» コチラこそです♡ (2022年5月24日 22時) (レス) id: 7dd674bdfd (このIDを非表示/違反報告)
ぱんぴー(プロフ) - NANAさん» ありがとうございます!!! (2022年5月24日 13時) (レス) id: 6d206c73d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:NANA | 作成日時:2022年5月17日 19時