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ーーーカサっと葉の揺れる音に、ハッと意識が戻る。
どうやら昔のことを思い出しながら夜空をぼんやりと眺めていたらしい。
秋の冷たい夜風が肌を掠め、ブルリと震える。
私は零くんのパーカーの匂いを閉じ込めるように体を抱えた。
今夜は満月だった。
秋の澄んだ冷たい空気のなか、一点を照らしているよう月夜が降り注いでいる。
ふと、下を見た。
それを見つけたのは偶然なのか、必然だったのか。
夜の帳が下りたその暗闇の先に、その姿はあった。
まるで、月夜がその場だけを照らしているように、私には光り輝いて見える。
「零、くん…」
「・・・」
自宅マンションの三階のベランダを見上げるその青い瞳が私を射る。
『A』
彼の口元が、そう形取ったように見えた瞬間、
私は弾かれるように部屋を飛び出した。
エレベーターのボタンを押したけれど待ちきれなくて慌てて階段を駆け降りる。
途中足がもつれて転びそうになるのをなんとか持ち直すと自動ドアが開くのを待てずに開いた隙間を滑るように飛び出した。
彼が“安室透“として現れてから彼は頑なに“安室透”だった。
ただの顔見知りなだけなら私の家にやって来るはずがない。
少しでも希望を持ちたかった。
いまでも“降谷零“として私を気にかけてくれるんだと。
お兄ちゃんを殺した犯人は、美和子さんや高木、コナンくんの協力もあり逮捕することが出来た。
その出来事が美和子さんと高木を近づける要素になったのも確か。
美和子さんが陣平ちゃんから先に進めた出来事でもある。
だから私も先に進めると思っていた。
犯人が逮捕された後、私はなぜ刑事を続けているのだろうーー・・
刑事は危険が付き物だ。
姉の千速からは『目的は達成されたのだから所轄に異動したらいい』と言われる。
確かにそう思うことは普通だろう。
私は兄の仇を打つために刑事になったのだから。
それでも何故私は刑事を辞めないーー？
「れ、零くん！！」
目の前は紅葉樹が広がる遊歩道。
両脇に街灯が夜道を明るく照らす。
私はだんだんと小さくなる背中に必死で声をかける。
「零くん！！」
それでも彼が立ち止まることはついぞやなかった。
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chi(プロフ) - レス嬉しいですありがとうございます！あむぴあむぴって言われてますもんね〜降谷推しとしては今回の映画予告の、「安室じゃない。公安警察降谷零だ」ってやばくなかったですか？吐きそうでした(T^T)笑 (2022年7月3日 0時) (
レス) id: cfaaada18f (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - chiさん» 同志〜！心の友〜！笑笑 世間では安室透のほうが人気なんですかね？それでも降谷さん大好きな同志に会えて嬉しいです！笑 (2022年7月2日 10時) (レス) id: 7dd674bdfd (このIDを非表示/違反報告)
chi(プロフ) - 普段あまり感想はかかないのですが、安室透ではなく降谷零が好きということに共感しすぎてコメントしました(笑)めちゃくちゃわかります！！続き読んできます！ (2022年6月30日 0時) (レス) @page50 id: 13f8ebbf1e (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - ぱんぴーさん» コチラこそです♡ (2022年5月24日 22時) (レス) id: 7dd674bdfd (このIDを非表示/違反報告)
ぱんぴー(プロフ) - NANAさん» ありがとうございます！！！ (2022年5月24日 13時) (レス) id: 6d206c73d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NANA
| 作成日時：2022年5月17日 19時
