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結論からいえば、私は透さんをなにも知らなかったということ。



少しの間をおいて、透さんはまたポアロで働いている。


あれから私は透さんのあの瞳を見ていない。


普通に私の家にご飯を食べにきて、

そして触れるだけのキスをして帰る。


透さんが分からない。



なにを考えて、どうして私のそばに居てくれるのか。



それでも私は今日もまたポアロに顔を出す。



「Aさん、いらっしゃい」

「おじゃまします」



そしていつものカウンター席に腰掛ける。

私のオーダーを受けると、透さんはコーヒー用のお湯を沸かし、

コポコポとサイフォンにお湯を注ぐ。


鼻孔を擽るコーヒーの香ばしい匂い。


誰もいない店内にコーヒーがゆっくり落ちる音が響く。


お互いになにを話すわけでもない。


私は透さんが分からない。


透さんをもっと知りたい。


でも、


この時間がなくなるのが怖くて…








そのとき、

カランカランと音を鳴らしてドアが開いた。





「いらっしゃいま、っ」




透さんが一瞬言葉に詰まる。



そこには俯いたコナンくんが立っていたから。




先日のあの出来事を見ていたし、

私も少なからず驚き、動揺した。

明らかにコナンくんは透さんを敵視していたから。



でも、




「嘘つき。」




少年がそう言うと、





「っ、キミに言われたくはないさ」




透さんもまた、そう返すのだった。

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設定タグ:安室透 , 降谷零 , 名探偵コナン   
作品ジャンル:アニメ
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NANA(プロフ) - アオさん» アオさんありがとうございます!訂正してきます^ ^ (2018年5月4日 10時) (レス) id: 33232cc3d6 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - 薔薇さん» 薔薇さん初めまして。楽しんでもらえて嬉しいです^ ^続きもよろしくお願いします^ ^ (2018年5月4日 10時) (レス) id: 33232cc3d6 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - ちりさん» ちりさん初めまして。キュンキュンしてもらえて嬉しいです。更新頑張ります^ ^ (2018年5月4日 10時) (レス) id: 33232cc3d6 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 安室さんに仕事は休みをとったのは、夜のうちに言っていましたよ? (2018年5月4日 9時) (レス) id: 95a693fe0b (このIDを非表示/違反報告)
薔薇 - とても素敵なお話で、更新を楽しみにしていました。執行人編、とても楽しみにしております。 (2018年5月4日 0時) (レス) id: cb8b72a93d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:NANA | 作成日時:2018年4月28日 16時

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