▽ ページ22
「なんだよ…これ！」
リョウタでさえ、語気が強まってしまうほどゴミ袋の中は酷いものだった。45Lのゴミ袋が一杯になるほどの量を送りつけられたら誰でも発狂してしまうだろう。
「写真だけじゃなかったみたいだな…。」
厳しい表情で、ショウタは中から心ない誹謗中傷が書かれた紙を取り出した。
消えろ凡人
身の程を知れ
などなど、こちらが目を覆いたくなるような言葉ばかりであった。
『これ、やっぱりなんか…おかしい…。リョウタ、机にあった赤の封筒開いて。』
何かに気づいた様子のヒカルに、リョウタはすぐさま従った。自分が見ていたテーブルに戻り、手をつけていなかった赤い封筒を開いた。
「なんで…？！」
赤い封筒の中身は、なんとリョウタとショウタの写真が誹謗中傷のメッセージと共に入っていたのだ。
「どういうことだよ、何で俺らの写真が…？」
共に見ていたショウタも、ショックのせいか声が震えていた。
『漸く繋がったね。』
『あぁ。隠し撮りを送りつけていたストーカーと、そのメッセージを送りつけていた犯人はやっぱり別人だ。』
「二人にコウジは狙われてたってこと？」
「まさかこの写真を見て俺らが犯人だと思ったんじゃ…！！」
『そんなことないよ。』
焦るリョウタ達を、リョウヘイは優しく宥めた。
『いい？まずヒカルが違和感をおぼえたポイントが大事なんだ。』
ストーカーは大きく二種類いると考えられ、一定の好意を持っている故に追いかけてしまうというタイプと、憎い、嫌いなどマイナスな意味をもって嫌がらせのために追いかけまわすタイプであること。
白い封筒は、隠し撮りとはいえコウジの様々な表情がきちんと撮れている様子から前者と考えられる。また、赤い封筒で誹謗中傷を送りつけていたのは、コウジに対して何かしらの嫌悪感を持っていなければ書けないほどの具体性のある言葉が送られていることから後者と考えられる。ストーカーとしての目的が大きく異なっているのでは？
というのが、リョウヘイとヒカルの推測だった。
『で。赤い封筒の犯人は恐らく二人のファンか何かじゃないかなと思うんだよね。凡人、身の程ってワードから、学園内の人間だと考えるのが妥当だろうね。』
『問題は今回、コウジが呼び出されたのがどっちかってこと…』
『フフフ…そろそろ出番のようだな！！！』
『本当にリョウヘイは人使い荒すぎ！大変だったんだからな！』
ヒカルの言葉に割り込んできたのは、ダイスケとタツヤだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 236人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
比呂(プロフ) - 初めてコメントいたします！ゆりこじが大好きなのでこの小説を見つけたときはすごく嬉しかったです！一気に読みました！�兇眛匹澆泙靴拭�これからも楽しみにしております！ (2021年5月20日 22時) (
レス) id: a496cb4725 (このIDを非表示/違反報告)
ろこ(プロフ) - ゆ〜さん» ゆ〜様 コメントありがとうございます。少しずつお話のテンポあげていきますので、楽しみにしていていただけると嬉しいです。 (2020年2月19日 0時) (レス) id: c2ca1181c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ〜(プロフ) - 有閑倶楽部もスノも好きなのでこの作品に出会えて感動してます！笑 続き楽しみにしてます！！ (2020年2月18日 2時) (レス) id: 59480d1b07 (このIDを非表示/違反報告)
ろこ(プロフ) - 、さん» ご指摘下さりありがとうございます。確認が甘く不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。 (2020年2月18日 1時) (レス) id: c2ca1181c3 (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグ外て下さい。違反ですよ (2020年2月17日 16時) (レス) id: 5d9d69443a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ろこ | 作成日時：2020年2月13日 21時
