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翌朝、リョウタが倶楽部に顔を出すと、珍しいことに自分以外が全員揃っていた。
「どうしたの皆、朝早いね。」
「おたくのショウタが昨日の夜に、リョウタより先に集まらないとって脅しをかけてきたのよー！」
泣き真似をしながら何故かおネエ言葉で話すタツヤに、部屋が微妙な空気に包まれる。
「気持ち悪いからやめろ。お茶が不味くなる。」
「はい、すみませんでした。」
抹茶をたてているらしいリョウヘイの冷たい一言に、タツヤは大人しく黙って、パソコンに向き直った。
「で、ショウタは皆を集めて何をする気なの？」
席につきながら隣に座るショウタに問いかければ、顎でヒカルを指した。
「なに？ヒカル？」
どこかへ電話をしている様子のヒカルを見れば、スキップするような足取りでダイスケが新聞の束を持ってきた。
「これ、ショウタが持ってきた新聞とかネットニュース。近所で痴漢とか引ったくりとか、路上で若い人が被害者の事件なんだけど、ヒカルが警察から情報集めてくれてんの。タツヤは裏サイトまわってくれてて、俺はSNSのネットワークで色々調べてる！こういうのなんだかんだ久々だね！」
上機嫌のダイスケが座っていた席には、スマホが3台も並んでいて、様々なSNSのサブアカウントを回っているようだ。
「まさかショウタ…。」
「リョウタは今から俺と聞き込みだから。」
「…わかった。」
言われなくてもどこへ行くのかすぐに分かった。
「ショウタ、リョウタ。お茶いれるから座って。」
二人が並んで置かれた座布団に座ると、お茶を出しながらリョウヘイは静かに話を始めた。
「今朝ショウタから昨日のことを聞いてずっと考えてた。今回二人の友達が襲われた時、不自然な点がいくつかある。
ひとつめ。逃げられる体制でもないうえに、リョウタが駆けつけるまでのタイムラグがあったのにも関わらず、犯人は無理にお友達を襲わなかったこと。これは言わなくても分かるよね。
ストーカーだとしても、衝動的な犯行だとしても、リョウタが来るまでに危害を加えることは十分に可能だから。
ふたつめ。ショウタがぶつかって犯人だと睨んでいる謎の人物。もし本当にお友達を襲おうとしていた奴なら、いくら慌てていても車通りの多い道を普通なら選ばない。でも確かに普通にたまたまぶつかっただけの人なら、逃げるように去る理由もないはず。
つまり、
今回のケースに関わる怪しい人物は二人いる可能性が高い。聞き込みをしていくならあらゆる可能性を考えて。」
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比呂(プロフ) - 初めてコメントいたします！ゆりこじが大好きなのでこの小説を見つけたときはすごく嬉しかったです！一気に読みました！�兇眛匹澆泙靴拭�これからも楽しみにしております！ (2021年5月20日 22時) (
レス) id: a496cb4725 (このIDを非表示/違反報告)
ろこ(プロフ) - ゆ〜さん» ゆ〜様 コメントありがとうございます。少しずつお話のテンポあげていきますので、楽しみにしていていただけると嬉しいです。 (2020年2月19日 0時) (レス) id: c2ca1181c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ〜(プロフ) - 有閑倶楽部もスノも好きなのでこの作品に出会えて感動してます！笑 続き楽しみにしてます！！ (2020年2月18日 2時) (レス) id: 59480d1b07 (このIDを非表示/違反報告)
ろこ(プロフ) - 、さん» ご指摘下さりありがとうございます。確認が甘く不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。 (2020年2月18日 1時) (レス) id: c2ca1181c3 (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグ外て下さい。違反ですよ (2020年2月17日 16時) (レス) id: 5d9d69443a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろこ | 作成日時：2020年2月13日 21時
