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ジフンは三年の取り巻きであるヌナたちとのランチからクラスに戻って驚いた。黒板にどでかくAの悪口が書かれていたからだ。友人に話を聞いて、黒板の文字をサッと消した。優等生だから為せる技である。
そして戻ってきたAを見て心の中でぼやいた。
_____なんで彼奴あんな嫌われてるんだよ。
びしょ濡れになった制服でも周りを気にせずにゴーイングマイウェイ。神経の図太さが凄まじいことだ。
_____まぁ、あの態度だろうな。顔見えないインキャが宝持ちまくってるようなもんだし。
黒板が綺麗になっていることに気付いたAは肩を逸らしてジフンの方を向いた。目元は見えないが、大方ジャージ貸せ、とかだろうなと推測を付けてジフンはそれを手渡した。心配していますよフェイスを忘れることなく、甘い声もセットである。
手早く出ていったAの後ろ姿を見て、友人に心配だから見てくると言って後を追った。
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「新しいとこ行くなよ」
「はぁい、ジフニ」
「平気そうだな」
「本鈴鳴ってるけどいいのか、優等生」
「今日は怠いから俺もサボる」
外階段は日影になっていて絶好のサボりスポットだとAは言う。屋上が開かないなら今2人がいる踊り場が校内で一番高い。例に漏れずAが鍵を壊して侵入したとこだ。誰も通らないし、下からは見えない。
「…せめて一言言ってからにしろよ」
ジフンの横には濡れたプリーツとベストが投げ出された。ポイ、とシャツも追加された。恥じらいの無さに胃が痛くなる思いだ。
「見てもいいんだよ??」
けらけらと笑うAの声がする。ジフンのことを微塵も疑っていないのだろう。ジフンなんてAにはジニョンがいるから、と手を出さないように自制しているのに関わらずだ。顳顬をひくつかせてジフンは振り返った。振り返るとは思っていなかったAは反射的にジャージで身を隠す。
「見せてよ、見ていいって言ったじゃん」
「え、や、は」
強引に来られるとどうも弱いらしい。頬が火照って、目が泳いでいる。段から引き摺り下ろして踊り場に手を縫い付けた。
「綺麗だね」
「い、言うな…」
ジャージも制服も退けてAの下着姿を俯瞰する。日に晒されない真っ白な肌が艶かしい。Aにはジニョンがいる、などと頭から消えて理性がはち切れた。
「襲われても文句言えないけど、だれのせい??」
低い問い掛けにAは小さく答えた。
_____ゎ、たし。
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こー - いえいえ!わざわざありがとうございます(涙)楽しみにしてました!読ませていただきますね! (2020年5月25日 0時) (レス) id: 15c5b103b3 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - こーさん» 遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした。今日やっとお話あげたので、まだ気があれば是非読んで下さい。感想待ってます。 (2020年5月21日 10時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
こー - お久しぶりです( ^_^ )投稿したお話って何日くらいしたら見れるんですかね?? (2020年5月20日 23時) (レス) id: 15c5b103b3 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - こーさん» コメントとても嬉しいから大丈夫ですよ〜笑笑 ありがとうございます、地道に頑張ります。1日ほどお待ち下さい〜! (2020年5月12日 1時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - springさん» 会社の同期で話進めてるので、幼なじみ設定である人を出そうと思います〜。リクエスト送って下さったのにすみません、幼なじみのお話はまた別の機会か、並行で書かせて頂こうと思います。次作も何卒よろしくお願いします〜! (2020年5月12日 1時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:FIX | 作成日時:2020年4月8日 11時