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スマホを遠ざけて、Aとジフンはこそこそと話し合う。
「えぇ、これどうすんの」
「断ればおしまいだろ」
「ベベなかなか折れないけど？？」
「あー、そうだわ」
断り切る口実を見出せずにいると、ポツポツと雨が降り出す。そう言えばデフィが今日の夜は大雨だとか言っていたような、Aが思い出したときには何処かで雷鳴が轟いた。
「雨強いし、いいよ」
『尚更でしょ、A傘持ってないもの』
「なんで断定なのさ」
『A傘とか持ってかないでしょ』
完全に性格が見過ごされてることが恥ずかしくてジフンを見上げた。スピーカーで話していたから全てを聞いていたジフンは面白おかしそうに笑みを漏らした。
「笑っ、た…」
『なに？？とにかく何処にいるのか教えてよ』
「大丈夫だから！絶対！！ベベも休んで！」
押し切ってぶつりと電話を切った。善意の申し出を断る申し訳なさはあるけれど、ザーザーと本格的に降り出した雨の方が心配だ。
既に折角浴びたシャワーは台無しにされている。早くしなければ風邪を引いてしまう。
「走れば2分くらい、急げ」
Aはジフンの手を取って走り出した。女子の中ではトップクラスに速いがジフンも男の子である。Aの速さに合わせて走りながら手を握り返した。
一気に道を駆け抜けて高層アパートが並ぶエリアまでやってきた。一夜を共にしたヌナに連れてこられたエリアと景色がダブって少し足を速めた。
カードキーを差し込むこと3回、厳重なロックを超えたらこんな時間なのにコンシェルジュがロビーにいる。もしかしなくとも、ここ相当の高級アパートだなとジフンは身構えた。
エレベーターのボタンを押せば直ぐに扉が開いて31階に到着する。
_____こいつ、金持ちかよ…！！
最上階に近いフロアの角部屋。ジフンは稼いでると自慢していたヌナの顔が霞む思いだった。
「はい、ようこそー。防犯対策は完璧な我が家へー」
「賃貸じゃないの」
「買い取りました」
恐ろしい台詞をジフンは聞かなかったことにした。靴や、練習着、化粧品どれを見ても高校生が手を出せる額のものではなかった。納得と同時に居心地の悪さを覚える。
「そんな身構えなくてもいいって、濡れてるしもう一回お風呂かなー」
「ならA先に入れよ」
「ん？一緒に行こうよ」
「…は？？」
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こー - いえいえ!わざわざありがとうございます(涙)楽しみにしてました!読ませていただきますね! (2020年5月25日 0時) (
レス) id: 15c5b103b3 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - こーさん» 遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした。今日やっとお話あげたので、まだ気があれば是非読んで下さい。感想待ってます。 (2020年5月21日 10時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
こー - お久しぶりです( ^_^ )投稿したお話って何日くらいしたら見れるんですかね?? (2020年5月20日 23時) (レス) id: 15c5b103b3 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - こーさん» コメントとても嬉しいから大丈夫ですよ〜笑笑 ありがとうございます、地道に頑張ります。1日ほどお待ち下さい〜！ (2020年5月12日 1時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - springさん» 会社の同期で話進めてるので、幼なじみ設定である人を出そうと思います〜。リクエスト送って下さったのにすみません、幼なじみのお話はまた別の機会か、並行で書かせて頂こうと思います。次作も何卒よろしくお願いします〜！ (2020年5月12日 1時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：FIX | 作成日時：2020年4月8日 11時
