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｢けほけほけほっけほ、、けほっ、、｣
｢今日は寝ときな？そうしないと体に障るよ。｣
明け方、涼介に起こされ、和の部屋に行ってみると、和が苦しそうに咳き込んでいた。
話を聞けば、眠りに付けなかったようで…。
｢ニノさん、ゆっくり、ね？ゆっくり息して？｣
リクライニング機能がついていないベッドだから、座位を保つのが難しくて、涼介をクッション代わりにし、和の呼吸が楽になるように促す。
涼介に抱えられた和は目を固くつぶりながら辛そうに咳き込んでいて、こういうのがほぼ初めてな涼介にとっては恐怖でしかない。
和を落ち着かせようと声をかけているが、泣いてるせいでなんて言ってるかほとんど聞き取れない。
｢だいじょぶ、、よくある、ことだから、。｣
恐怖で泣く涼介を慰めるべく、マスクの下で必死に言葉を並べる和。
いくら苦しくても、他人を思う気持ち。その余裕に感心する。
けど、他人を優先することに慣れてしまっている和は危険。
もう少し自分を大切にしてもらわないと、いつどうなるかが心配だ。
｢おはよー、って、どーした？苦しくなっちゃった？｣
そんな時、目を擦りながら顔を出したおーのさん(CEOって呼べ)。
｢涼ちゃん、代わるよ。｣
気が利く彼は咄嗟にそういった行動にでる。
普段はボケっとしてて、ただのなんの取り柄もない人に見えるんだけど、こういったところでCEOらしさが見えるんだよね。
私はそんなおーのさん(たのむ、CEOって呼んで)を、表には出さないけど、本気で尊敬している。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年8月27日 3時
