桃色の指先と翡翠の憂鬱 6

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川島先生は迷わず歩いて行く。
素直に行きたいって言えば良いのに…それは俺も同じか。

ここは、ワイナリー直営のワインバー。
ワインも購入出来るんだ。川島先生買いそう。

川島先生が俺の希望を聞きながらオーダーしてくれた。

阿川「いただきます」

阿「川島先生、グラス何買ったんですか？」

川「それはお楽しみに」

なにか考えてる…。

川「阿部先生、佐久間のプレゼントは？」

阿「それもお楽しみに」

あははって2人で笑い合う。

お互いに考えているのは明後日の佐久間の誕生日。

ふっかの家だと川島先生は遠慮するから、うちで出来て良かった。あとはお天気…。

自家製ソーセージを食べる…。
美味しい…。

阿「川島先生、ソーセージ作る機械買おうとしてません？」

川「バレましたね…」

阿「ダメですよ、買ったら」

川「ダメですか？」

阿「俺は川島先生が好きなんで、魔法使わなくても好きです」

阿「魔法は佐久間に使ってくださいね」

川「ありがとう」

川島先生は泣きそうになってる。

阿「佐久間も魔法使わなくても川島先生好きですけどね」

阿「川島先生が魔法使いたいなら止めませんけど」

川「MP無くなるまで使いますよ」

川島先生、ゲーム用語勉強してる…。
佐久間の誕生日会のためだ…。


小樽の集合時間は早い。

ラベンダーソフトクリームを持って集合場所に直行。にやにや見られてるけど、俺は食べる。美味しいんだもん…。

食べ終わって点呼を取ると、川島先生がバス交換しましょうって言ってくれた。
今日は佐久間と話せてないし。川島先生ありがとう。


2-Aのバスに乗り込む。

生「阿部ちゃん先生！」

阿「小樽から函館長いから、みんなトイレに行った？」

阿「バスの中でなにかしたいことある？」

生「クイズ大会します」

阿「了解、じゃ出発するよ」

佐久間は後ろの方の席にいた。

スマホで佐久間にメッセージを送る。

少ししたら気持ち悪いって前の席においで

佐「あべちゃん先生、俺気持ち悪い！」

お前早いって…。

2日目に落馬したからか、佐久間大丈夫？ってみんな心配してくれてる。

佐久間を窓際に座らせて、俺は廊下側に。

俺と佐久間の通路挟んで2席は、川島先生の荷物置き場だから誰もいない。

佐久間が俺の膝に倒れて膝枕。

気持ち悪いもんな、仕方ない。

佐久間があべちゃん好きって呟いてる。
可愛い…俺の天使。

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