気をつけろバカ！ (ページ6)

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お互いラフな格好で私は適当にナチュラルメイク。眉毛とかかいてないけどすぐ帰るし、見てるの後輩ぐらいなので特に気にしてはいない。そう思い水色を基調としたカフェに入る。入り口に推しがいたありがとう。

「カプチーノとこのミニオムライスで」
「コーヒー１つ」

少し待っていると、推しが描かれた旗が刺さったオムライスが運ばれてきた。10時にオムライスは、胃が勝てるのならばいいのだけれど生憎そんな若さを持ち合わせてない。
とにかく、この旗は永久保存だな…。綺麗に紙に包んだ。

「すごいですね、カプチーノにも絵あるじゃないですか」
「そう、可愛くない？」

コーヒーを飲みながら、ラテアートには興味があるのか身を乗り出して覗き込んでいる。私の推しの(非公式)CP相手がラテアートされているやつ。かわいい。
写真を何枚か撮って、泣きながらカプチーノに口をつける。美味しい…。

朝から高カロリーを貪り食っている私とは反対に、コーヒーだけで済ましているショッピくん。私みたいに、とは言い過ぎだけど食べないのも栄養が悪いのでは？ここの席の注文、まじで極端だな。
私が余りにも考えながらショッピくんを見つめていたのか、彼に「先輩みたいに朝食えないんで。てかそんな胃でかくないんで」と言われた。毎日朝食炭水化物食無理！我華奢也！
本当の華奢っていうのはショッピくんとかシャオロンですはい…………。

.

「美味かった！しんど」
「アンタ先週の焼肉でもっと食ってたでしょ」
「ヤケ食いって知ってる？」

朝からこんなに食べたのは久しぶりだった。かわいいかわいいCP相手を崩してしまいながら飲むカプチーノは地獄だった。美味しかったよ……。

「ああ、奢りますよ」

色々とありましたからね。と言ってスマートに伝票を手に財布を出すショッピくん。こういう所でモテるんだろうな。
カフェ出口でぼんやりそんなことを考えていたらショッピくんが出てきた。

「ありがとうございました、色々と。じゃあ」
「お客様！」

別れを告げようとした瞬間、カフェから女性の店員が飛び出てきた。あれはレジの人では？
ショッピくんの方へ駆け寄ると何かを渡していた。あれ、これもしや…

「お釣り忘れていましたので」
「………ありがとうございます」

爆笑してしまった。ショッピくんは格好のつかないまま、爽やかな顔で帰って行った。ドジしてるからね。覚えろよ。