絶望 ページ6
me side
あれからどれくらい経っただろうか。
気づけば辺りは見知らぬ森。
足はところどころ擦り傷ができていて、服は汚れていた。
『ッお母さん…お父さん…ぅああぁぁぁぁああああ!!!』
地面に膝をつき、泣き叫ぶ。
ただただ絶望した。
全てを失った。愛する家族も、国も、なにもかも…
トルマチ帝国に奪われた。
憎い…全てが憎い…!!全てを壊したトルマチも、何もできない自分も…!!
喉が潰れ、涙も枯れ果てた私はそのまま気を失うように眠りについた。
目が覚めると、太陽が真上にきていて昼を知らせる。
無気力に起き上がり、近くの川で水を飲み、顔を洗った。
この先どうすればいい?どこに行けばいい?
帰る家も、迎えてくれる人も失った。
母に授けられた荷物には、お金と果物。そして手紙が入っていた。
封を開けると、そこには手紙の他にペンダントが入っていた。
そのペンダントは、母がいつも身に付けていたものだった。
無くさないようにしまい、手紙を読む。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Aへ…__
きっともう、エトワール国は滅びているでしょう。
そして私達も…あなたの隣にはいないでしょう。ごめんなさい。
A、覚えていて。
特別じゃなくても、人より優れてなくても、誰かに認められなくても
あなたは生きてるだけで既に偉大なのよ。
ここからは、まっすぐに、自由に生きて。
私達はずっとあなたのそばにいる。
最後に…
生まれてきてくれてありがとう。
心の底から愛しているわ…A。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『私も愛してるよ。お母さん。お父さん。』
空を見上げるも、涙は溢れて止まらなかった。
それから林檎を食べて、私はまた歩き出した。
復讐してやる。
全てを奪ったトルマチに。
この手で。
どれだけ時間がかかろうと、必ず私があの国を潰す。
私の心には、ただそれだけしかなかった。
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イデア(プロフ) - わいさん» 確認してきました← sha以降顔文字使っておりません!なので安心して読んでいただけるかと((( (2022年8月28日 23時) (レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
イデア(プロフ) - わいさん» わいさんこんにちは!コメントありがとうございます。顔文字使っ…てましたね…!すいません()確かこれ以降の話では使ってなかったと思うので…(未確認)、良かったら読んで行って貰えると嬉しいです、 (2022年8月28日 23時) (レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
わい - ほんとすんません、!顔文字地雷なので描いて欲しかったです (2022年8月28日 23時) (レス) id: 9d9e909624 (このIDを非表示/違反報告)
イデア(プロフ) - 天斗さん» EENYADE( ・´ー・`)よくあることです(´-ω-`) (2020年10月20日 22時) (レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
天斗 - に、2回も言ってしまってる……!!すみません……! (2020年10月20日 22時) (レス) id: d9187ca616 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イデア | 作成日時:2019年8月5日 19時