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kwmr「ふくらが悪い」
fkr「・・・分かってる、俺が言い過ぎた。」
kwmr「じゃあなんですぐに謝らないの。」
fkr「だって・・・須貝さんの服、握るんだもん。」
いっつも不安な時とか怖い時とか、感情が動く時に握るのは、俺の服だったのに。
俺のAが、どんどん須貝さんに取られてく。
fkr「やっと・・・なくなった物、取り戻せたのに。」
取り戻せた瞬間に、俺の手から離れてっちゃうのが辛くて、仲直りなんてしなきゃ良かったなんて、思ってもないこと、言っちゃった。
俺が、俺の言葉が、Aを泣かせるなんて。
今まで俺が何もしなくて、Aのことを傷つけたことはあったけど、俺がAの傷付くことを言ったのは初めて。
fkr「俺、最低・・・」
撮影部屋のソファに顔を埋めると椅子に座って足を組んでいた河村が肩をポンポンと叩いた。
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ガラガラ
「!!・・・いらっしゃいませ。」
fkr「・・・A、」
「お好きな席、どうぞ。」
目を、合わせてくれない。
目もちょっと腫れてる。
俺のせいだって思ったら、胸が痛い。
fkr「Aが、作ったのならなんでもいいから、ください。」
「・・・ごめんなさい、私今から休憩なので、」
・・・断られた。
Aに注文断られることなんて、初めて。
その後ほんとにAは休憩で奥に入ってしまい、申し訳なさそうに大将の出してくれた煮付け定食を食べた。ホロホロ崩れる柔らかいカレイが、俺とAの仲みたいだった。
fkr「作るのは大変なのに、崩れるのは一瞬。」
大将「うん?」
fkr「あ、いえ・・・柔らかくて、美味しいです。」
大将「ありがとよ。・・・Aちゃん奥にいるからこっそり教えてやるけど、それ、Aちゃんが作ってるぞ。」
fkr「え、」
大将「兄ちゃんが来たら出してやってくれってよ。素直じゃないねえ。喧嘩したんだって?Aちゃん目腫らしておっちゃんらも心配してるから、さっさと仲直りしろよ?」
fkr「・・・はい。」
大将「それにしても懐かしいなこの感じ。2人が再会した時を思い出すなあ。」
まさかA。
俺の言ったこと間に受けて、仲直りする前に戻ろうとしてるの?
やだ、やだよ俺。
一生戻りたくない!
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作者名:たらこ | 作成日時:2021年9月4日 17時