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sgi「ちょっと待って。」
須貝さんが手首を掴んだ。
触れられている場所が、熱い。
sgi「今Aちゃんは何から逃げようとしてんの?好きって思いたくないから逃げてんの?」
「・・・悪いことですか、逃げたって、いいでしょう。」
sgi「そうじゃなくて。逃げてるってことは、もう、好きってこと、だよな?」
は・・・違う、そうじゃない。
sgi「好きだって認めることから逃げてるんだろ。」
お願い、それ以上言わないで。
sgi「それならもう逃がさない。好きって認めてよ。俺のこと、信じて。」
信じたくないのに。好きだなんて思いたくないのに。
心が勝手に引き寄せられていく。
sgi「下向いてないで。俺の目、見て。」
目を合わせたらもう・・・
止められない。
sgi「好きだよ。」
須貝さんの唇が、私のそれと重なって。
ああ、もう逃げられない。
私はこの人のことが、心の底から、好きだ。
唇が離れた瞬間、心が喋ったみたいに、声が漏れた。
「好き・・・」
縋りつくようにオレンジのパーカーを握りしめていた。
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sgi side
sgi「落ち着いた?」
「・・・はい。」
sgi「そか。・・・なあ、Aちゃん」
「・・・なんですか。」
sgi「そんな警戒しないでよ(苦笑)言ったろ?俺は傷つけないって。」
「そうですけど・・・」
sgi「まあ今の今まで抵抗してたんだから無理もないか。・・・な、好きって怖いかも知んないけどさ、それでもその怖さに歯向かって手に入れた両想いはあったかくない?」
「・・・須貝さん、体温高いですよね」
sgi「そうじゃなくて、確かに高いけど!」
「冗談です。あったかい。」
そう言ってぎゅっと抱きついてくるAちゃん。
ほんとのAちゃんはこっち?
ギャップ萌えだな。
撃ち抜かれたわ。
sgi「Aちゃん、好きだー!!」
「すがっ、さ、くるし」
ぎゅうぎゅうに抱きしめた。
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作者名:たらこ | 作成日時:2021年4月15日 20時