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「琴葉ちゃんありがとう。すっごく助かった。」
琴葉「Aちゃんいっつも我慢しちゃうんだもん。綿野なんか無視しちゃえば良いんだから。でも講義終わったらちゃんと話聞かせてね。私だって秘密にされてて寂しかったんだから。」
「・・・うん。」
そこでちょうど講義が始まる。
5限まで講義を受けた後食堂で琴葉ちゃんに拳くんとのこれまでのことを話した。
琴葉「なるほど、それで双子だってこと隠したかったんだ。」
「もう双子だからって比較されたくなくて。拳くんより劣ってるって分かってるのに比べられて生きていきたくないの」
琴葉「そっかー・・・でも福良くんはAちゃんのことすっごい大切みたいだったけどな?昨日Aちゃんが帰っちゃった後友達に色々質問されてたけどAちゃんのことは教えないからって言ってたし。」
「それは教えないって言うより知らないんだよ。ほとんど喋ることないし私拳くんが高校の時に何してたのかさえ知らないもん。」
琴葉「んんー・・・少なくとも福良くんはAちゃんのこと嫌いじゃなさそうだったよ?」
「そりゃ一応血の繋がった双子だからね・・・私も嫌いなわけじゃないよ、離れていたいだけ。」
琴葉「・・・ちゃんと話しなね?」
この言葉には苦笑いしか返せなかった。
出来ればしばらく顔を合わせたくない。
毎回指定されるご飯を作る日も昨日ドタキャンしたので次の日は決められてないしこのまま消滅させたい。
願いが通じたのか拳くんとこの日会うことはなく、土日は1日単発のバイトを入れたため顔を合わせずに済んだ。
食堂でも隅っこの目立たない席に座るようにした。
琴葉ちゃんも苦笑いしながら私のわがままに付き合ってくれてほんとに感謝してる。
家ではというと話しかけられないようイヤホンを着けたままにして、聞こえていても聞こえないふりをして過ごした。
綿野さんは時たま話しかけて来ては嫌味を言ってくるけど気にならないようになって。
拳くんとまともに話さないまま最終学年を迎え、研究室に入り泊まり込む日もあるほど多忙な日々を送っていた。
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たらこ(プロフ) - 亜希さん» 最高と言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます!長いお話なのでゆっくりでも大丈夫です。読んでいただけると嬉しいです(^^) (2021年5月27日 23時) (レス) id: d9464ae33a (このIDを非表示/違反報告)
亜希(プロフ) - 泣きながら読みました。特に福良さんサイドの初めての時に。もう、最高ですね。続き読んできます。 (2021年5月27日 22時) (レス) id: 81b7d60823 (このIDを非表示/違反報告)
たらこ(プロフ) - Biwaさん» Biwaさんこんにちは!コメントありがとうございます!兄妹設定楽しいですよね〜嬉しいです。んーfkrさんしか書いたことがないので想像つかないんですが短編もしくは中編とかなら書けそうなメンバーもいるかも…?できそうなら書いてみます! (2021年3月7日 22時) (レス) id: 1dc2ca21b8 (このIDを非表示/違反報告)
Biwa(プロフ) - 突然すみません!!このお話が好きです!めっちゃ!!設定が私好みで…もしこの作品を作り終えて作者様がよろしければ、この設定で(兄弟で妹が劣等感をもってる)違うメンバーっ可能だったりしますか? (2021年3月7日 21時) (レス) id: 912a3a5484 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たらこ | 作成日時:2021年2月28日 4時