帯に短し襷に長し

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「な、んで。」


彼氏「物件の紙捨ててあったから、片っ端から回った。ねえA。やっぱ俺たち一緒にいるべきだよ。俺ちゃんとAのこと好きだし、別れるとか納得いかない」


どこまで勝手なんだろ。
自分がこの人が好きだったなんて考えられない。


「ごめん、私はもうあなたのこと好きじゃないしやり直そうとも思わないから。もう来ないで。」


彼氏「勝手に決めんなよ！」


「っっ」


wtnb「ちょ、」


彼氏「？？ああ、大学の友達、ね。結局浮気してたんだ？」


「違うから。」


彼氏「じゃあ何？友達ってそういう友達？」


「っっ」


wtnb「違います。変な勘繰りやめて下さい。」


彼氏「あ、そう。じゃあこれから恋人同士で話すからじゃあね。A、部屋入れて。」


これは、俺、帰って良いんだろうか。いやダメだよな、付き合ってない男が合意もなく部屋の中に入るとかないだろ。


wtnb「あ、の！」


彼氏「なに？友達くん。」


wtnb「Aはどうか知りませんけど俺はAのこと好きなんでこのまま見過ごせません。」


彼氏「は？」


「え、」


wtnb「A、この人とやり直す可能性あんの？」


「え、あ・・・ごめん、ないです。」


彼氏「っっ、3年付き合ってそんなあっさり切り捨てられるもんなのかよ。」


「・・・もう、1年ぐらい前から、色々違うなって思ってたよ。でも違うただのマンネリだって、誤魔化してきてた。でもね、このままじゃダメだって、気付いたの。」


wtnb「うわっ、」


「航平が、この人が気付かせてくれたの。付き合ってたって、たとえ結婚して夫婦になったって、所詮は他人だよ。ちょっとくらい気を遣わないと上手くいかないことだってある。慣れで誤魔化しちゃダメなライン、超えちゃったんだよ私たち。私は、私の話をいっつも文句言いながら聞いてくれて、一生懸命気持ちを伝えてくれる航平がいい。」


wtnb「っっ、」


待って、待って待ってなにこの展開？！
これって、これってそうだよね？
そうだよね！？

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