帯に短し襷に長し

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fkr「・・・とりあえず、また一緒に住まない？」


「拳くん今の話聞いてた？」


fkr「俺の気持ちが伝わってなかったことには気付いた。どうする？住まないって言うなら明日にでも会社に行って上司の人に結婚退職させますって話すけど」


「は？」


fkr「え、なにその反応。」


「けっ・・・こん？」


fkr「え、するでしょ？結婚したいねって話してたしもう俺28になっちゃうから。」


「いやいやだから！」


fkr「好き。」


「？！？！」


fkr「ちゃんと気持ちあるから。これでいいでしょ？じゃ、とりあえず一旦Aの家行こう。それで必要最低限の荷物持ってうちに来たらいい。」


「け、拳くん。」


fkr「理解してないかもしれないから一応言っとくけど、これでも俺かなり怒ってるから。これ以上反論しないほうがいいよ。」


こ、怖い。
拳くんは怒鳴るタイプじゃない。
いつものらりくらりしてるのがちょっと早口になって笑顔で圧をかけてくる。
乱暴なことはしてこないけど、めちゃめちゃ怖いのは間違いない。


fkr「反論、ある？」


「な、ない・・・」


fkr「ん、良い子。」


拳くんと電車に揺られながらどうやって拳くんに別れることを了承させるか、考えた。
電車を降りて問答無用で手を繋ぐ拳くんに1つずつぶつけてみる。


「拳、くん。」


fkr「うん？」


「私、今、好きな人、いるの。」


fkr「浮気は良くないなあ、早く諦められるように俺出来るだけAと一緒にいるね。」


「・・・私、拳くんと別れてから男遊びに走って、誰の子か分からない子がいるの。」


fkr「そうなんだ。いくつ？」


「え？あ、えっと3歳」


fkr「そっか。名前は？」


「・・・け、いた。」


fkr「そっか。3歳ってことは俺の子かもね。」


「ち、違うよ！」


fkr「ふーん。あのさ、」


そう言って拳くんはQuizKnockの話をただひたすら話した。
え、なに？全く脈絡とかなかったけど・・・


fkr「あ、今度俺の姪っ子の服あげるね、めちゃめちゃ可愛いスカートあるんだ。」


「へ？あ、うんありがとう。」


fkr「・・・男の子なのにスカート履くんだ？」


「え？！」


fkr「ま、嘘ってことは最初から分かってたけど。俺がAの嘘に騙されるはずないでしょ。あと一応言っておくけど3歳だったら俺と別れた時すでにお腹大きくなってるはずだからね？2歳とかにしとけば良かったのにね？残念でした。」


火付け焼き刃はやっぱり無理か。

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