渋 谷 君 、 な に 聴 い て る の ？ ((赤))

おまけ ページ45

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渋「帰ろ、」





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席が離れても渋谷君はいつも私の机まで来てくれる





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私も頷いて席を立つ





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教室を出て廊下を歩いてると





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渋「席遠いから行くのめんどいな、」





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マフラーを巻きながらブツブツ言い出した





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「わざわざ来なくても大丈夫だよ、笑」




渋「いや、行く」





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なんじゃそりゃ





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「渋谷君、巻けないの?」




渋「巻けるけど時間かかる」




「ここ変だよ」




渋「ん、」





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直してあげると少しはにかむ



マフラーで口元を隠す女子高生みたいなことするし





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靴を履き替え玄関を出たら一気に寒さがやってきた




隣の渋谷君は身震いをしてる





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「寒いね…」




渋「俺ほんま寒いの嫌やねん…」




「今日ってこの冬一番の寒さらしいよ」




渋「なんで今日やねん…」





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必ずしも一番寒い日は来るから別にいいんだけど



渋谷君は完全防備、みたいな





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渋「あ、聴く??」





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ジャンパーのポケットから音楽プレーヤーを取り出して

私に差し出してきた





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「聴きたい」





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私がそう言うと1人操作し始めて


音楽プレーヤーごと私に渡した





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勝手に2人で一緒の使うって想像してた私が馬鹿でした





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渋「この曲のリフがめっちゃかっこええねん」




渋「で、この声、渋いやろ」




渋「最近ほんまリピートしとんねん」





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色々教えてくれる



渋谷君、音楽の話になるとイキイキしてる



ほんとに好きなんだなぁ





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