【おそ松さん】狐の呪い3【妖怪松】

第94話 ページ14

ーーNosideーーー




『狐の呪い』




『狐の呪いは二つある。



一つ。



『人を殺める呪い』




怒りを持つと目の前の人を次々に殺し、100人殺すまで呪いは続く。


100人殺せばもう2度と怒りを持っても殺人をしなくなるが、それで狐の呪いが解かれる訳ではない。


それは二つ目の呪いと関わっている。



二つ。



『愛の呪い』




これは一つ目の呪いと違い、愛する人を守る為の呪い。


この二つの狐の呪いは、妖狐全員がなる訳では無い。


妖狐に愛する人ができると呪いが自動的に体内に仕組まれる。


それは生きている時でも同様だ。


妖狐になっていない普通の狐でも、愛する人が出来れば呪いが宿る。


呪いがかかった時のわかりやすい例がある。


それは、野生の狐が巣を守ろうと他の動物を襲うことだ。


その行為に出る時の狐の脳内にある感情は、主に『怒り』である。


人類は皆、野生の狐だから襲ってくると言っているが、これは野生の狐の姿ではなく、『呪いが宿ってしまった狐の姿』なのだ。



一つ目の呪いが終わっていないと怒りを持ってしまうのだが、一つ目の呪いが終わると、また症状が変わる。


一つ目の呪いが終わると、怒りを持たなくなる。


つまり、人を殺さずに愛する人を守ることができる。


だから、愛する人を守りたいという感情だけで体が自動的にその場に応じた体になるのだ。






最後に、注意点を記す。



狐の呪いは、『人を殺める呪い』が本物の狐の呪いではない。



『愛の呪い』が、本物の狐の呪いなのだ。



人を殺める呪いは、結局は愛する人を守る為に発動する。



つまり、愛の呪いがこの狐の呪いの真実だ。



ひょっとしたらこの大きな勘違いで狐の呪いを背負った妖狐の人生が大きく変わってしまうかもしれない。



だから絶対に勘違いだけは避けるように願う。




もし、呪いを背負った妖狐がこの本を読んでいたら………


________正しい方法で呪いを使い、愛する人を守りなさい。』





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