四十四話* ページ45
その後、ギンがサンジをはねのけサンジを殺す、と宣言する。
原作と違いサンジは現段階では傷一つ負ってないので、かなりの接戦を繰り広げている。
「はっ」「っと」
「ラァッ…！」「…っ」
いーや前言撤回、とんだ茶番劇だ。接戦どころか、戦いですらない。お芝居の稽古でももうちょっとマシなんじゃあないかな。
そんなんだから。
「おぉい！！ギン！俺が気づかねぇと思ってんのかァ！？手を抜いてやがるなァ！？」
ほうら、クリークにも気付かれる。
「ドン・クリーク…っ！」
「もういい！貴様ごと全員殺してやる！！」
クリークが叫びながら『MH_５』を撃とうとする。
もちろんそのまま見てるわけがない！手を前に出しいつでも高速スチームを出せるようにする。
そしてクリークが放った瞬間噴出して毒ガスを吹き飛ばす。
そのガスは全部貴方に返してあげる！
「スチームカウンター！」
「っ！Aさんっ、アンタ…！何でまた！！」
ギンが詰め寄ってくる。
ギンみたいな人を死にたがりっていうのかな？あんまり良く分からないけれど、死に急ぐのは好いことは思わないなぁ。
「てめぇこらギン！！Aさんにそんなに近づいてんじゃねぇ！」
それを見たサンジも詰め寄ってくる。落ち着けってー、もー。
いい加減にこのメロリンモードにも呆れてきたぞぅ、今度からはちゃんとあしらえるようにナミちゃんを見習おう。
「サンジ、ハウス。」
「はぁい♡」
サンジを適当に座らせて、ギンに向き直る。
「別に深い理由なんてないさ、人が死ぬのを見ていい気分はしないから。それと、別に死ぬことは無いって思っただけ。だからほら、さっさと立って、お礼なんかいらないからサ」
「アンタって人ぁ…」
ギンが肩を震わせて私の手を握る。うん、ちゃんと暖かい。血の通った『人』の手だ。
「なんだ、同情してくれるのか？うちのゴミを」
またうるさいバカが喚き散らす。
貴方の手は鎧の中だから触れないけど、冷たいんだろうねぇ。
「そいつは自分の仕事もろくにできねぇゴミだ！！そんな奴はいっそここで殺してしまうのが俺の『愛』だ！！」
何が愛よ…ふざけてる。こんなのエゴですらない！！
「おいギン…そんな奴に殺されんなよ。あんな奴に殺されるなら！おれがぶっ飛ばしてやる！」
「そうだよ!ルフィ君！早くかたしちゃってナミちゃんを追いに行こう！」
「アンタら！ドン・クリークに勝てるわけがないだろう！？」
ふふん。ルフィくんなら勝てるんだなぁこれが。
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作者名：シーデン | 作成日時：2017年1月17日 21時
