三十八話* ページ39
「ところで…ここのお料理とっても美味しいんだけど…私にはちょっと高いみたい…」
ありゃーナミちゃん、完全に顔がニヤついてる。所謂悪女の顔だよ〜、怖い怖い、敵に回したくないねぇ。
「もちろん！Aさんと貴女の分はただにさせていただきます！」
「ありがとう！」
サンジに抱き着くナミちゃん。扱い方が完璧だ、見習ったほうがいいのかな？
「ほわ〜♡…あ、お前らは払えよ」「わかりやすすぎるぞお前。」
うん、ナミちゃんのこのやり方は見習っていこう。サンジとは長い付き合いになるんだし。
…四日後…
ルフィ君が雑用をしているためではなく、サンジの勧誘に失敗しつつけているのだ。
んーなかなかしぶといやつめ。私のお願いという言葉すらも蹴ったからねぇ、さてさて、どうしたものか。
あ、でも今日で何とかなるな。
ここにきてから四日後ってことは、原作と日にちが重なる。
「おいおい！パティ！ほんとに来ちまいやがったぞ！追い返してくれるんだろうな！？」
「間違いじゃねぇのか？！カルネェ！五千人の海賊艦隊の提督だぞ！何でだ！？」
カルネとパティが騒いでる中クリークが店内に入ってくる。黄金の鎧も、所々薄汚れており、覇気を全く持ってまとっていない。雰囲気的にはただの浮浪者だ。マダオだね、いろんな意味で。
「水と…、食料を…く、…ください」
「な…なんだありゃ…威厳も迫力もねぇ…」
「まぁ一番の部下であるあの人があそこまで飢餓に苦しんでいたんだからねぇ？」
「一番の部下！？この前の奴が！？そうだったのか…」
ギンの事を適当にパティに説明すると、当の本人がクリークの後ろから現れる。
「頼む！うちの船長を助けてくれ！今度は金がある！俺たちゃ客だぞ！」
「客ぅ？寝ぼけたこと言ってんじゃねぇ！すぐに海軍と連絡をとれ、こんなに衰弱しているのなんかまたとねぇチャンスじゃねぇか！」
相手が衰弱していると分かった途端態度が豹変するパティ。手のひらクルー。
「ほれ、食え」
「す、すまねぇッ…っ！…っ！！」
サンジがクリークにご飯をあげて、そこご飯を見る見るうちに平らげていくクリーク。
全く、このまま帰ればいいのにね、私は恩を仇で返す人は嫌いだなぁ！
「うおらぁぁ！！！」
空腹から立ち直ったクリークが、思い切り振りかぶりサンジにラリアットを決める。少しでも期待したんだけどな…。
「後…百人分の食料を持って来い！これは命令だ！この俺に！さからうなァ！！！」
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作者名：シーデン | 作成日時：2017年1月17日 21時
