検索窓
今日:7 hit、昨日:11 hit、合計:602,302 hit

二十六話* ページ27

「ふんっ、今こそ得意のホラでも吹けばいいものを…ッ!」
「っ!」
自分が誇りに思うことを、尊敬する事を揶揄されて、ウソップ君は怒りに任せてクロを殴る。



「だから!誇りを持っているから!海賊の子であることを偽る訳にはいかねぇんだ!わかったか!このバカ執事!!」
「ウソップさん…!クラハドール…!」


「痛いですねぇ…ウソップ君…。お嬢様、少々お待ちを。こ奴らは私が」

「止めてクラハドール…!もういいからっ…!」


カヤちゃんがその華奢な体を窓から出して小さく叫ぶ。蚊の鳴くようなか細く弱い声だけれど、確かに私の耳に届いた。つまりは渦中の二人にも聞こえているはず。


「このバカ執事!!」
「悔しかったら鳴いてみろ!メェーって!」


ルフィ君それは羊。クロは執事
似て非なるものだからね?いや別に、似ているわけではないのだけれども。


それから場面は移り。ルフィ君たちがクロの計画を聞き、私たちに話す。


「で、つまり?アンタの友達の執事が、お嬢様や村人たちを殺そうとしているわけ」

「あぁ、その通りだ。…おれは、この村が好きだ!…だから、この事を全てウソにする!いつも吹いているホラ話にするんだ…!」


「とんだお人好しだ、子分さえ突き放して、一人出陣とはな」
「言っとくけど、お宝は私のだからね!」
「よーし!!俺たちも加勢する!」
「うん!平和なこの村を守ろう!」


皆つくづく良い人なんだから、かくいう私も困ってる人に関わったらほっとけない性質だけどさぁ〜。


「お前ら…何でそこまで…」
「怖いって顔に書いてあるぜ?」

「おれが、こ…怖がってる?はっは、何を言うかと思えば…いいか、このおれは!ゆ、勇敢なるう、海のせんっ…戦士!ウソップ様だ!!」

見栄を張るウソップ君だが、その声はバイブレーションよろしく震えており、膝は大爆笑だ。


「でも膝が笑ってるよ?素直に頼って、あの真っ黒さん。私たち嫌いだし」「おぉ、ぶっ飛ばしてやるぞ!」
「〜!お前ら!」



それから対策を練ることに。いいねぇ、戦略ゲームみたいだ、高揚感がわいてくる。

「まずは、お前らは何ができる」
「伸びる」

「斬る」

「盗む」

「浮かぶ」

「よし、おれは隠れる!」
「「「お前は戦えよ!!」」」


ヒュゥ、息ぴったりにルフィ君達三人がツッコミを入れる。
この手のギャグは揃わないとね!


「冗談だって、こええなぁ」

二十七話*→←二十五話*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (148 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
468人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:シーデン | 作成日時:2017年1月17日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。