33つ目の解答 ページ36
Aサイド
――――最後
トリガーを引き絞れば、的確に残り一人となっていた敵の元に飛来し……突き破った
ヒート直前まで稼働していた脳が、やっと終わりを見せた戦いによってゆっくりと徐々に冷やされていく
それと同時に……吐き気を催す匂いが鼻をつんざくかのように襲い掛かってきた
銃の上げる硝煙と、紅の華を散らして死に絶えていった幾つもの屍から臭う腐敗したかのような“死”の香りが混ざり合い、とてもじゃないが生きた心地がしない
……詮索されるのも面倒だし…早々に立ち去るのが身のためか
後ろを振り向けば、何が何だか分からない、といいたそうな表情で
こちらを見上げている鬱と目が合う
ここで、何か気の利いたことが言えればいいんだがな……生憎そんなコミュニケーション能力は培ってきていないんだ
心でそんな言い訳がましいことを呟きながら、「お借りしました」とだけ伝えて銃を返しておく
部下は数名だが残っているから別に後は放置しておいても大丈夫だろう
何かあればインカムで連絡できるだろうし……
……あぁ、そういえば僕も使い捨てインカムを渡されていたな
今までそんなものは使わせてもらえなかったからすっかり忘れてた
試しにスイッチを動かしてみるも、もう既にバッテリーが切れたのか
うんともすんとも返してこなかった
……使い物にならない
どうせなら誰かに連絡して鬱の対処を任せようかと思ったのだが
まあいい、どうせ僕が何か言ったところで聞く耳なんて持ってくれやしないんだ
鬱だって無能とは言われているものの幹部の端くれだ
それくらいは自分で何とかしてもらわないと
「……なぁ、お前…」
まずっ、考え事しすぎた
話しかけられたら返さざるを得ないんだが
あと、この状況に若干のデジャヴを感じているのは僕だけだろうか?
「お前、何で…「失礼します」…ってちょ、おい!!」
こういうのは逃げるが勝ちだ
……え?さっきの返さざるを得ない、ってのは嘘だったのかって?
……気のせいだ。だから、綺麗さっぱり忘れな
元来た道を辿るように駆けていく
アルの力は尋常じゃないから、足で蹴った地面に亀裂が入ってたりクレーターが出来てたりするから元の場所に戻るにはこれ以上ない目印となっている
いやぁ、実に分かりよい
こうして、僕は無事に逃亡を開始した
546人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
イオネラ(プロフ) - 、さん» おお〜、見事に誤字ってますね〜。直しておきます (2020年3月28日 13時) (レス) id: f9348e29a5 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 1ページ目、「密」は「秘密」とかに使われるものであり、この文の場合は甘い「蜜」となるべきでは?中学生ならそれくらい分かると思いますが。 (2020年3月28日 11時) (レス) id: 80989d8d85 (このIDを非表示/違反報告)
イオネラ(プロフ) - ここでリクエストは終了させて頂きます。沢山のご愛読、ありがとうございます!! (2020年3月22日 12時) (レス) id: f9348e29a5 (このIDを非表示/違反報告)
イオネラ(プロフ) - ヒロインXさん» お褒め頂きありがとうございます!!zmですね。了解です〜!更新頑張って急ぎます← (2020年3月22日 12時) (レス) id: f9348e29a5 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロインX - 突然のコメント失礼します。素晴らしい作品ですね!惚れました笑ゾムとの絡みが見たいです!お願いします。更新頑張って下さい! (2020年3月22日 10時) (レス) id: be3281a2df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:イオネラ | 作成日時:2020年2月22日 1時