君の残酷な狡さに ページ38
JAEHYUN side
アイドルは、いつだって美しいものを求められる。
容姿が良いのは当然。スキルが無ければ批判され、心は常に清く正しくなければいけない。青春を犠牲にして地獄の練習に耐える事はお涙頂戴の美談となり、どれだけ理不尽な目にあっても相手には寛大に接しなければならない。
此処の歪んだ価値観は、いつまでたってもそのまま。そして自分も、何年もこの毒の中で生きてきたせいか、芯まで汚れきってしまった。
何もかもを諦めて淡々とアイドルをこなす日々は、最早生きていながら死んでいるのと変わりない。
だからこそ、現れた君の存在があまりにも眩しかった。
彼女はまるで、モノクロの世界に現れた唯一の色彩。どこまでも鮮やかに、他と色と混ざることなく咲き続ける一輪。誰も、彼女を超えられない。
自信とそれに見合った実力を持ち、才あれど努力家で完璧主義。周囲を理解し支えもするが、自分では決して弱音を吐かず誰かを頼る事も無い。
彼女が生まれ持った「美しさ」と「才能」、そのすべてが完璧であるがゆえの孤独な生き様に、何故だかひどく惹きつけられるのだ。いつしか興味は確実な関心に移り、やがておぞましいほどの執着へとかたちを変えた。
隙のない君をめちゃくちゃにして、崩してみたい。
誰にも執着しない君に、その感情を植え付けたい。
愛ゆえの執着か、執着ゆえの愛なのか、自分自身さえもわからない。
ただ、君が手に入ればそれでいい。
JH「A」
「はい?」
JH「俺、Aみたいな人ははじめてだよ」
「初めて?･･････私ってそんなに珍しい人間なんですか?」
JH「うん、そうだね」
JH「自由気ままで、本当の意味では誰にも懐かないし、見てて飽きない」
JH「･･･これからもずっとそのままでいてね」
君は不思議そうな顔をした後、可笑しそうにからからと笑っていた。輝くようなその笑顔があまりにも可愛らしくて、気を抜いたら齧りついてしまいそうだ。
「ふふ、ジェヒョン先輩も結構変人ですよね」
JH「そうかな」
「そうですよ」
「賢くて人当たりも良いのに何考えてるかわからないし」
彼女が、ゆっくりとこちらを向いた。
俺の姿を映す鏡のような、透き通る黒曜石の瞳。
冷艶な美貌に浮かび上がる、悪戯な表情。
「あと、意外と子供っぽいところとか」
いつか、君を俺のものにする。
だからその日まで、誰かに奪われてしまわないように
＿＿＿ずっと、そのままでいて。
リハビリ一発目です。
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塩水(プロフ) - M氏さん» M氏様、お久しぶりです。返信が遅くなってしまい申し訳ございません。シリーズ初期から絶えずに応援してくださり、本当にありがとうございます。更新継続とは断定できませんが、これからもこの作品をよろしくお願いいたします。 (7月16日 13時) (
レス) id: e6fc576be3 (このIDを非表示/違反報告)
M氏(プロフ) - スランプや気持ちの問題もあり、とても大変だったのにも関わらず更新をしてくださり、本当にありがとうございます！ずっと待ってた甲斐がありました！！私はずっと待っているので、義務感を感じずに、好きな時に更新をして下さい(o^^o) (2022年9月18日 9時) (レス) @page36 id: 594e8bb1fc (このIDを非表示/違反報告)
塩水(プロフ) - M氏さん» それと、シリーズ初期からいつも応援ありがとうございました。M氏様のコメントは私にとってモチベーションであり、作品を書き続ける理由の1つでした。本当にありがとうございます。 (2022年9月17日 0時) (レス) id: ca8e68c7c0 (このIDを非表示/違反報告)
塩水(プロフ) - M氏さん» M氏様、コメントありがとうございます。返信が遅れてしまい誠に申し訳ございません。色々と心配をかけてしまったようで、とても申し訳ない気持ちです。途中で歩むことを止めてしまった半端者ですが、これからも作品を愛していただけると幸いです。 (2022年9月17日 0時) (レス) id: ca8e68c7c0 (このIDを非表示/違反報告)
M氏(プロフ) - とても面白い作品ですね！！日常生活が大変で更新できない状況だと思いますが、いつか更新されることを楽しみに願っときます！ (2022年2月28日 23時) (レス) id: ddd21ef981 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩水 | 作成日時：2021年4月24日 18時
