│ ページ26
You side
「(疲れた･･･)」
一応音楽番組では1位も取れたし、あのジジイに会ってしまった事を除けば、今日は良い日に分類できると思う。幸いあの2人が助けてくれたし、部屋に連れ込まれたりしなくて本当によかった。
「(あ、まだヘチャンにお礼言ってない)」
すぐにカトクで彼にメッセージを送れば、10秒もせずにYESの返信が来た。退勤時間まではまだ余裕があるし、あまり人目の無い通路で会うことにして、メンバーやスタッフの人たちに少しだけ外に出ると言って、待ち合わせの場所へ向かう。
HC「おっ!来たな無防備!」
「結構ガードは堅いつもりなんだけど」
久しぶりにあったかと思えば(厳密に言うとさっき会ったけど)、いきなり無防備呼ばわりするへチャンにイラッとするが、助けてもらった手前強く言えないので余計に苛立ちが募る。
HC「素直じゃないなぁAは。もっと褒めてくれていいのよ♡」
「はいはいありがと」
HC「えー冷た!ドンヒョクちゃん泣いちゃう!」
お礼を言いに来たのはいいものの、普段から彼とはこんな感じなので、今更デレるのがとても恥ずかしい。私がそんなことで悶々としていると、ヘチャンが急に真剣な顔をした。
HC「ホントに気を付けろよー?アイツみたいなのって無駄に権力あるから」
「･･･うん、今度からは気を付ける」
HC「ん、わかったならいいよ」
普段は陽気で悪ガキみたいなのに、ふとした瞬間に成熟した大人の男を思わせるような振る舞いをするから、時々戸惑う事がある。オッサンと対峙する彼の背中が、初めて会ったときよりも大きく見えて、少しだけ寂しいような･･･嬉しいような･･････変な感じ。
「･･･あの、さ」
HC「な〜に?」
「助けてくれてありがとう、ヘチャン」
HC「･･･!」
「どうしたの?」
HC「っ、なーんだ、最初から素直にそう言えばいいだろ〜!ほんっとにツンデレだよなー」
HC「(あー･･･まじでくっそ可愛い)」
「っ、ヘチャン?」
愛おしいものを見るような目つきで、私の頬に触れるヘチャン。どことなく熱を孕んだその視線が、後ずさりしようとする私の体を縛り付ける。
HC「ヘチャンじゃない、ドンヒョク」
「･･･ドンヒョク」
HC「ん〜?♡」
「手、離して」
HC「やだ」
「･･･ほんとに恥ずかしいからやめて」
HC「っ〜〜〜〜!お前まじでかわいい･･･」
「ちょっと、抱きつかないでってば!」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 782人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
塩水(プロフ) - M氏さん» M氏様、コメントありがとうございます!何度も暖かなお言葉を投げかけてくださり、とても嬉しいです!これからも頑張って更新していきます! (2021年3月9日 12時) (
レス) id: 228e03ffa6 (このIDを非表示/違反報告)
M氏(プロフ) - こんにちは！またまたコメントしちゃってすみません汗 個人的には私はnctを推してるのでこうやってnctのメンバーが出てくるとめっちゃ嬉しく感じます！あと、更新大変やと思いますが頑張ってください。応援してます！ (2021年3月9日 7時) (レス) id: ddd21ef981 (このIDを非表示/違反報告)
塩水(プロフ) - ?めぃろ?さん» ?めぃろ?様、コメントありがとうございます!泣くほどに作品に愛情を抱いていただけるなんて光栄です!これからも更新がんばります! (2021年2月28日 0時) (レス) id: ca8e68c7c0 (このIDを非表示/違反報告)
塩水(プロフ) - 鈴鹿さん» 鈴鹿様、コメントありがとうございます!鈴鹿さんにドンピシャなお話が作れてよかったです!これからも期待に沿えるよう頑張ります! (2021年2月27日 13時) (レス) id: ca8e68c7c0 (このIDを非表示/違反報告)
塩水(プロフ) - M氏さん» M氏様、コメントありがとうございます!そこまで言って頂けるなんてとても嬉しいです!これからも更新がんばります! (2021年2月27日 13時) (レス) id: ca8e68c7c0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：塩水 | 作成日時：2021年1月15日 20時
