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川西Side
前の仕事が長引いて
次の出番は結構ギリギリだった
相方の水田と舞台袖まで走って
スーツとネクタイを整えながらも
無意識にAちゃんを探していた
あれ、いつもならここら辺におるのに
よく見ると向かい側の舞台袖で
他の女性スタッフさんと仲良く話していた
漫才終わってから話しかけよ
そう思っていたのに
「あれ、Aちゃんは？」
「Aちゃんどこおるか知ってる？」
全然見つけられへん
次の出番までまだ時間はあるので
楽屋を飛び出して劇場内を探す
「あ、おった」
なぜか彼女はあまり人がいない楽屋の隅っこにいた
まるで、俺から隠れてるかのように
「え、川西さん」
「おはよう、こんなとこで何してるん？」
「い、いや、別に」
いつもなら笑顔で挨拶してくれるのに
今日の彼女は様子がおかしかった
「すみません、急いでるんで」
「あ、」
Aちゃんは俺と目を合わせずに
その場から去ろうとする
もしかして避けられてる？
そう思った瞬間不安が湧き出て俺の足は動いた
「待って！」
「きゃっ」
慌てて追いかけてAちゃんの腕を掴むと
彼女は驚いて俺から距離を取る
そんな行動がまたつらくて
情けなくも泣きそうになるのを必死に抑えて
とりあえず謝罪する
「あ、ごめ、痛かった？」
「いえ、大丈夫です」
やっぱりAちゃんは目を合わせてくれなかった
そんな態度に耐え切れず俺は口を開く
「俺なんか嫌われるようなことしたかな？」
「そ、そういうわけじゃ！」
「ほな、なんで？なんで避けるん？」
そう聞けばAちゃんは俯いた
俯いたまま黙って口を開いてくれない
「言うてくれな、分からへんよ？」
Aちゃんのためにしてきたことが
迷惑やったんかな
欲しかった限定のお菓子の列に並んだり
行きたかったお店の予約を取ったり
いつ終わるか分からない仕事を待ったり
確かに周りから見ればだいぶやばい奴だ
彼氏でもないのに、ストーカーみたいなことして
鈍感だから、気付いてもらえないから、
そんな理由で大胆なことをしてきたけど
とうとうそんな君に嫌われるのか
俺の気持ちに気付かないまま
気持ち悪い奴として終わってしまうんやろうか
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るうみ(プロフ) - ひきにくさん» 読んでくださりありがとうございます！！ちょうど今書いておりますのでもう少しお待ちくださいね(^^) (2021年7月15日 1時) (
レス) id: c9b7628ed8 (このIDを非表示/違反報告)
ひきにく - ありがとうございます。楽しみにお待ちしております。命懸けのお付き合い、読みました。素敵でした。 (2021年7月15日 1時) (レス) id: 5b926bea01 (このIDを非表示/違反報告)
るうみ(プロフ) - hicoさん» こんばんはhicoさん！そんな風に言ってもらえると嬉しくて軽率に舞い上がります笑 これからもゆずるさんのお話たくさん書かせてもらいます(^^)/ (2021年7月13日 2時) (レス) id: c9b7628ed8 (このIDを非表示/違反報告)
hico(プロフ) - こんばんはです(^ ^)最新のゆずるさんの話めっちゃ好きです、、、、尊い、、、 (2021年7月13日 2時) (レス) id: febdff73d6 (このIDを非表示/違反報告)
るうみ(プロフ) - ひきにくさん» 初めまして！リクエストありがとうございます！今こちらは下書きの時点で全ての話埋めてしまってるので移行した際にすぐに書かせてもらいます！少しお時間頂きますのでお待ちくださいm(_ _)m (2021年7月13日 1時) (レス) id: c9b7628ed8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るうみ
| 作成日時：2021年5月30日 21時
