オワリノナイ恋 / A. Masaki【23】-11.26更新- (ページ16)

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896.心の中のヒト･･･Ｓページ16

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白く柔らかなその手に包まれると、自然と体も引き寄せられて。
引き寄せられるがままに、彼女の頬に唇を寄せていた。

吸い付きたくなるような、男とは違う質感に
もう一度、、もう一度、、とついばむようにキスをする。

チュ....チュ....

あぁ、、もうこのまま彼女を俺のものにできたら、
この柔らかな手も、透き通る肌も、穏やかな寝顔も、、、

全て俺のものにしてしまえたら、、、

そんな気持ちがむくむくと膨れ上がった時

「ん･･･、、」

彼女がキュッと握る手と眉間に力を込めて
思わず、ハッとして自分の体を起こした。

まだ瞳は開かないものの、微睡みの中に居るのか
まぶたがピクピクと動く。

「･･･ぁ････く」

「･･･」

「･･･まぁく････いか････ないで..」

そう言って、彼女のまぶたから涙がツーーと溢れてシーツにシミを作る。

「･･･っ、」

その景色に、、彼女の中にはあいつしかいないんだという現実に
俺はもう唇を寄せることが出来なくて

さっきまでもったいない、と思って居た寝顔も
今は早く起こさないと、と。
あいつの夢を、俺が隣にいるときには見て欲しくなくて。

「Aちゃん、朝！･･･起きて！」

「んっ、、」

「仕事は？？」

「･･･んん、、あさ、？」

完全なる嫉妬心から、俺は彼女の体を大きく揺らして
彼女を揺すり起こした。