34.春が来た･･･A ページ34
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札幌に着いたら、もう皆ドームに行ってリハしてるって聞いたから
俺も荷物を持ったままドームに直行した。
Aちゃんに連絡したかったけど携帯の充電が危ういし
マネージャーに急げって急かされたから時間が取れなくて
結局移動車でAちゃんに送るメールをギリギリの電池で作ってたら1時間もしないでドームに着いた。
｢お疲れ〜｣
楽屋に荷物を置いて、会場となる大きな空間に向かうと、もう設営が終わってステージができてて。
忙しなく、駆け回るスタッフや音響の調整や特効の準備が進んでいるのを見ると
遂にコンサート始まるんだって実感が湧く。
｢あ、やっべ･･･おにぎり。｣
Aちゃんが愛情込めて作ったおにぎりを手に持って
急いで皆が集まっているって言われた所に走る。
｢おぉ、相葉くん｣
スタッフと話し合いしてる松潤に会って、おぉー！って久々の再会みたいに手を振った。
｢なにそのデカイの(笑)｣
俺が近づくと、松潤はスタッフの中から抜けてきてくれて
いいの？って聞くと、うん。って言ったから
2人してステージ裏にいるっていう皆のところに向かう。
｢これ？(笑)んふふ〜俺にも春が来たんだよね〜｣
｢どういう意味だよ(笑)｣
｢俺の彼女さんが、皆にっておにぎり作ってくれたの｣
｢あぁ、前言ってた気になる子？｣
名前こそ言ってないけど、気になる子がいるってことは
たまぁにメンバーにも話してた。
｢そう。2年越しの想い！凄くない！？｣
｢あの子か〜よかったじゃん。話聞いててもいい子だと思ってたし｣
松潤は、これ貰う。って言っておにぎりを一つ取った。
｢あ、おつー｣
｢あ、翔ちゃん！｣
｢あれ、リーダーとニノは？｣
｢裏、裏。もうじきくるよ｣
｢で、なにそれ。相葉くん｣
翔ちゃんに、あの後の経緯を手元のおにぎりの話も含めてちゃんと伝えた。
｢ふぅん･･･｣
｢だからぁ〜なんつぅか･･･翔ちゃんありがと！｣
｢はぁ？なにそれ(笑)｣
｢より一層絆が深くなったっていうか、心配してくれたっていうか、色々引っくるめてありがと！｣
｢お前さ〜どれだけお人好しなんだよ｣
翔ちゃんは、はははって笑って、それにつられて俺も笑った。
｢あ、これAちゃんから差し入れだから食べて！｣
｢俺も貰ったの｣
｢あ、おかかは残してね？俺のだから｣
｢しらねぇよ(笑)｣
って言って、翔ちゃんは高菜のおにぎりを、うまっ！って言いながら頬張ってた。
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作者名：にゃん | 作成日時：2017年11月29日 0時
