14.疲れてるなら ページ14
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仕事が終わって、雅紀くんに電話をかける。
はい、って出た低い声は一瞬間違えたかな？って、焦ってけど
その後の、もしもしぃ･･･？って言葉に
あ、雅紀くんだ、ってわかった。
｢Aですけど･･･タイミング悪かったですかね･･･？｣
｢あ、Aちゃん？！うわうっそ、俺何つー声で･･･｣
｢もしかして寝てました･･･？｣
その言葉に、あははごめんねー(笑)って笑う雅紀くんの声が耳に届くだけでキュンってした。
｢仕事終わった？｣
｢あ、はい、今最寄りの駅です、、｣
｢おっけ、準備するね！｣
そう言った遠くの方で欠伸をする声が聞こえて
雅紀くん、まだ眠いのかな･･･なんて思ったり。
本当は今日の食事も無理に空けてくれたんじゃないかとか思ったら申し訳なくなって
まだ電話が繋がる携帯をぎゅっと握った。
｢雅紀くん･･･？｣
｢はい？なに？｣
｢疲れてるなら、お食事今日じゃなくても･･･｣
仕方ないよね･･･疲れてるんだもん･･･って、自分に言い聞かせる、
｢だ、だめ！今日じゃないと！｣
｢え･･･？･･･なんで、、ですか｣
｢なんでも！！だめなの！｣
｢で、でも･･･疲れてるなら邪魔したくない｣
｢じ、じゃあ俺んちは！？それなら、休められるし･･･ね！？ってなに必死になってんだろ･･･俺･･･(笑)｣
あまりに必死に言う雅紀くんが年上なのに、可愛らしいって思えた。
｢ふふふ、(笑)わかりました。じゃあ、雅紀くんち行きます｣
｢え、本当！？じゃあ、迎え行くから準備出来たら連絡して！｣
｢はい、じゃあ失礼します･･･(笑)｣
そう言って電話を切って、そこでやっと気がついた･･･。
雅紀くんち行くの初めてだ･･･って。
さっきまでは電話で話せて嬉しい！！だったのに
今は雅紀くんちに行くんだってだけでドキドキしてるのかワクワクしてるのかわからない
ぐちゃぐちゃな気持ちになって、帰路を急いで帰った。
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作者名：にゃん | 作成日時：2017年11月29日 0時
