雪男のメンバー兼マネになったのは小瀧の弟

メンバーorトラウマ ページ26

竜矢side
付き合った次の日。

通された楽屋では、

大きなモニターがあって、

嫌な予感がよぎっていく。

未だ来ないメンバー、

探しに行こうとしたその時、

メンバーが手を後ろに縛られた状態で、

映し出された。

画面外からゆっくり現れた、仮面の男。

仮面の男「小瀧竜矢くん、

君のメンバーへの愛を試そうと思う。

君には、九個のミッションをしてもらう。

そのミッションクリア時に、

渡された紙に書いてある、

メンバーは解放しよう。

だが残ってしまったメンバーは、

僕の玩具にする。

さぁ、挑むかい？」

『挑む以外に選択肢ねぇじゃねぇか。』

ｶﾁｬﾘとドアが開くと同時に走る。

制限時間は、日没まで。

今日の日没は、五時ぴったり。

時間的には、三時間強。

出てすぐ、黄色の宝箱。

『ミッションクリアすると、

照が解放って事？

ミッション、

２５ｍ離れた的のど真ん中を射れ。

矢は三本、三回勝負って事か。』

深呼吸をして、若干見える程度の的を見る。

遠くの方がはっきり見えてて良かった。

弦を引っ張り、矢を引く。

仮面男「元弓道部主将にやらせたら、

ダメなミッションだよ。あっさり終わるじゃん。」

放たれた矢は、

吸い込まれるようにど真ん中に命中。

仮面男「ずいぶん呆気なかったね。

もう少し歯応えのある物にしようか？」

『そうだな。

だが、こっちからも条件がある。

もっとヤベェミッション持ってこい。

そしてそれをクリアしたら、全員解放しろ。』

仮面男「とてつもなく、難しいのにしよう。」

『そのミッションは？』

仮面男「君の大嫌いな暗闇の中に居る、

メンバーを外に運び出す。

それが嫌なら、

地道にミッションクリアをしたまえ。」

トラウマorメンバーか。

比べる必要なんか、無い。

アイツらが玩具にされるのは、ゴメンだ。

『その賭け、乗った。

やってやろうじゃん。

大事な人達、返してもらうから。』

怖くない訳じゃない。

今も体が震えて、今にも崩れそうだ。

それでも、たった一瞬しか耐えられないのに。

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