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次の現場にはまだみんなは到着しておらず、俺は広い楽屋で1人、いつものように勉強をすることにした。
本当はソファーに寝転がって少しでも休みたいんだけど、今は痛みを気にしないように他のことに集中するほうが良い気がする。
メンバーから貰ったタブレットと、ノートとシャーペンをテーブルの上に広げ勉強を開始する。
それから数十分、思いの外しっかりと勉強に集中できていて、胃痛のことを考える暇は無かった。
少しだけ休憩しようかとタブレットから目を離すと、同じタイミングで楽屋のドアが開いた。
そこに目を向けると、見覚えのある3つの顔が順番に楽屋に入ってくるのが見えた。
岩「お、阿部いたんだ。おはよ」
向「おはよあべちゃん！」
「おはよう、2人とも」
宮「おはよう」
「舘様もおはよ」
入ってきたのは照、康二、舘様の3人。3人とも同じ車で来たのか、さっき通ったとこの角にあったカフェがどうたらこうたらと話していた。
それをなんとなく聞きながら、休憩で飲もうと思っていたお水を取るついでに3人分のカフェラテもコップに入れて持って行く。
3人が集まる場所に行ってコップを置くと、康二が気づいて話しかけてきた。
向「あべちゃんも行かへん？めっちゃ良さそうなカフェ見つけたんよ！」
なんなら今日収録終わった後でもええけど！あ、でもあそこ夜やってんのかな。
そんな彼の言葉を聞きながら、俺は考える。
行きたいのは山々だけど、もし途中で痛みが来たら？いつもみたいに胸をさすって深呼吸してるところを見られたら、絶対康二は心配してくれる。
それで彼の楽しい時間を無駄になんかしたくないし、逆に具合悪いのに連れ出してごめんなって謝られる可能性もある。
そこまで考えて、優しく断ろうと口を開いた瞬間、舘様が俺の顔をじっと見て言った。
宮「…阿部、具合悪い？」
「え？」
宮「いや、さっきからずっと胸さすってるから」
「え、…あ」
…気づかなかった。ルーティンになってるから無意識でやっちゃってたんだ。
俺はなんでもないように笑って、片方の手に持っていたお盆を両手で持って胸の前で抱えるようにする。
その一連の動作がぎこちないことは俺でもわかっているので、きっと3人にも何かを隠していることは理解されたと思う。
どうしよう、と頭をフル回転させていると、ドアが開いて翔太とラウが来たのが見えた。
「あ、翔太！ラウ！おはよう！」
俺はそのまま3人から逃げるように2人のもとへ向かった。
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香さん - しょっぴーのだてさんの呼び方を良太にするともっといいと思います (12月2日 20時) (
レス) @page22 id: 5b7efd0466 (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - みりぃ（緑璃）さん» ご感想ありがとうございます…！励みになります(_ _)今後も精進して参りますのでよろしくお願いいたします！ (2022年12月22日 20時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
みりぃ（緑璃）(プロフ) - テンポのいい文章が読んでてとても心地良いです。これからも更新を楽しみにしてます (2022年12月22日 17時) (レス) @page44 id: e9c37a05cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さんかっけい | 作成日時：2022年12月4日 2時
