番外:サプライズの件 ページ29
side:常闇
轟生誕祭の3日前、共有スペースで饗宴の準備について打ち合わせしていると、珍妙な来客が1ーA寮に訪れた
『ほうほう、ここが雄英の寮か〜……焦凍は、今いない感じ?』
浮いてる。透けてる。なんだコイツは
雄英バリアをも潜り抜け白昼堂々と敵が現れたのかと思ったが、俺以外の級友は誰一人目を合わせる様子もない。寧ろ、いる事にすら気づいていない
まるで、その
「では、飾り付け隊が大急ぎで部屋を飾る。盛りつけ隊は砂藤さんを中心にケーキの盛り付ける……この二手に別れて、轟さんが帰ってくる前にやり終えましょう」
「「「おー!」」」
一先ず俺も無視を決め込み、話に耳を傾ける
幸い、轟は現在トレーニング室で特訓している。本人が不在のうちに話し合いを終わらせてしまおうと、八百万の提案で大凡の人数が集まった
「でよ、肝心の轟を誰が相手しとくんだ?」
「そこよねー!誰も手ぇ空いて無さそうだし……」
ここが一番の難関所。轟が俺達より先に寮へ入ってしまえば、準備がやりずらくなる。誰かが轟を引き止めておかなければ計画が全て狂ってしまうのだ
『え、なになに君達。もしかして焦凍にサプライズ!?やっだもう〜!!なんて良い子達!お姉さん泣いちゃう!』
「上鳴……その、」
「ん?なんだ常闇」
「………いや、」
今の上鳴の反応で確信した。これだけ急接近し小躍りする女子に気づかないということは……見えてない証拠である、と
『ふんふん成程。焦凍の引き止め役が欲しいって訳ね〜。え、私バチくそ暇人だけど。暇持て余してんだけど』
すると机上で踊り始めた。大方、誰かに自分の存在に気づいて欲しいのだろう
『えーだれかー!!名門の雄英なら1人くらいさ!?霊感あっても良くない!?!?きーづーけーよー!!』
「……」
徐ろに席を立ち、適当な嘘をついて寮の玄関へと向かう。勿論、その女子を手招きで呼び寄せることも忘れずに
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チョコ&ピーナッツ(プロフ) - 藍さん» ありがとうございます!!色々書きたいシーンを全部詰め込んだらこうなりました(笑)実は私も泣きそうになりながら書いてたんですよ…!お褒め頂き光栄です! (2021年10月22日 19時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - エグいです。読んでるとき、何回も涙腺崩壊して、マジで凄いと思います‼ (2021年10月20日 22時) (レス) @page28 id: 3822b8c73c (このIDを非表示/違反報告)
チョコ&ピーナッツ(プロフ) - 優兎さん» コメントありがとうございます…!色々試行錯誤しながら丹精込めて作った(?)お話ですのでそう言って頂け光栄です! (2021年10月3日 23時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
優兎 - ホントもう…死ネタ小説ハマってる時にこれ見ると…涙腺がッッ(号泣) (2021年10月1日 20時) (レス) @page3 id: 0546f8eab3 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ&ピーナッツ(プロフ) - トマトまとさん» こちらこそご愛読ありがとうございました!轟くん家って何かと複雑な面が目立つ一家だったのでそこをどうにか支えてやれるお姉ちゃんがいてくれたらと思い立ったのがきっかけでした。またどこかの作品で見かけた際は是非お声かけ下さい! (2021年8月29日 11時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チョコ&ピーナッツ | 作成日時:2020年4月25日 22時