【文スト】愛されてるあの子と愛されない私【太宰治】【中原中也】

信じたくない ページ32

太宰視点

無我夢中に走っていたらあるビルの前に着いた

ここは何処だろうか。

全く見覚えのないビル。

なのに何故か『此処にAちゃんが居る』

と、私の中で確信していた。

ビルの扉を開ける。が、全く開かなかった。

仕方なく、内ポケットから拳銃を出し、

引き金を引く。


＿＿ﾊﾟｧﾝｯ!!!

と、銃声が鳴り響き扉が粉々に砕け散る

中に入るも誰もいない。

やっぱり見当違いだったのだろうか。

辺りを見回すと、一般の人はほぼ気づかないであろう地下入口が

あった。

恐る恐るそこに近づくと

暗証番号がかけられていた。横に張り紙がしてある。

『ここまでよくたどり着きましたね。おめでとうございます』

私がここに来るのは分かっていたということか。

ではやはりここで間違いないという事だろう

暗証番号をｻｻｯと入力し、扉を開けた

そして、また扉を閉める

カチッという音がしてまたロックがかかった。


地下は、ダンジョンのように

長く、何回も曲がり角を曲がった。









そして、ようやく扉を見つけた。

きっとここにドストエフスキーは、居るのだろう

だがそれよりもAちゃんにやっと会えるという嬉しさが私を包み込み、

素早く扉を開けた。

そこで見たのは＿









ドストエフスキーとキスをしているAちゃんの姿だった。

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